お久しぶりです。最近更新頻度が落ちているのは、新学期が始まった途端多忙な日々を送っているためです。やはり39単位分の授業は重すぎました…。授業に出席するだけなら問題ないのですが、課題やリーディングと格闘しなければ単位がとれないので。これまではいかに時間をかけずに読み飛ばすか、ということを模索していたのですが(おい)、今学期は残念ながら、「リーディングを基にエッセイを毎回書け」という授業が多すぎて、読み飛ばせません。教授曰く、「あなたたちがリーディングにちゃんと取り組むことを保証するため」らしいのですが、別に課題を与えられなくても、読む分には読みますよ?(笑) エッセイを課してくれたおかげで、同じ文献を2、3回は読まなければならなくなり、時間がかかって仕方ありません。まあ、大学院進学しない場合、留学中の成績はあまり関係ないらしいので、それさえ気にしなければ、適当にやり過ごしてもいい気はするのですが。(笑) 日本人って、手を抜くということが苦手な人種よね、と周りのルンルン留学生たちを尻目に痛感します。あ、欧米人の名誉のために言っておくと、チェコ人の正規学生は、鬼のように勉強しています。読書量も、本を読まないと言われる日本人学生とは比べ物になりません。一方、ヨーロッパの留学プログラムであるERASMUSは、「1年間のお遊び期間」と捉えている人が多い印象。個人差もありますけどね。とりあえず、現在留学中のAIU生2人は、かなり勉強しているのではないかと自負しております。

 

課題と格闘しながらも、先週末は2泊でベルリンまで行ってきました。やっぱりベルリンの壁だけはどうしても見ておきたかったので。

ブルノからベルリンまでは、プラハで乗り換えてチェコ鉄道のユーロシテイで行くことが可能。長距離バスもあるけれど、長時間のバス移動はしんどいし、電車の方が課題にも取り組みやすいので、今回は電車を選択。

1日目は、雨と極寒であまり観光できませんでしたが(ホロコースト情報センターの展示で精神をやられたという理由もあり)、2日目は主要観光スポットを巡ってきました。

その中でも、やはり印象に残るのはベルリンの壁関連。

 

まずは有名なイーストサイドギャラリー。中央駅からSバーンに乗り(15番ホーム発ならどれに乗っても良い)、オスト駅下車。ホームの階段を降りたら、ファストフード店等がある方の出口に向かい、駅前の階段を降りて、左手に数分歩くと見つかります。

平和へのメッセージが込められた作品を観るのも、楽しい(?)ですが、僕が印象に残ったのは壁の高さ。想像していたよりも、かなり低めで、少し高い位置から見下ろせば、西側の世界が見えるくらいです。そして、遠くから眺めていたら、越えられそうに見えるんですよね。しかし、いざ越えるとなると、厳重な警備も相まって、なかなか越えられなかったんだろうな、と痛感しました。このくらいの高さの壁が、東西を分断できていたというのも不思議な話ですが、物理的な効果よりも心理的効果の方が大きかったんだろうと思います。これは、実際に自分が壁の前に立ってみないと分からないことでした。

裏側ですが、そんなに高さがないことが分かるのでは?

1番有名なやつ。オスト駅側からだと、ちょうど反対側にあるので、ここにたどり着くには、必然的に他の作品を一通り観ることになります。

もう1つのおすすめは、チェックポイントチャーリーにある博物館。入場料は若干お高いですが、第2次世界大戦終結後から東西統一までのベルリンの歴史を詳しく知ることが出来ます。なかでも印象的なのは、ベルリンの壁を越えようとする様々な試み。壁沿いの建物からおばあちゃんが飛び降りたり、地下トンネルを掘ったり、トランクを2個つなげて隠れたり、挙句の果てにはボートや気球を使ったり。無事家族と合流できた人、失敗して命を落とした人、生き別れた家族を必死に探し続ける人…彼らのストーリーを読んでいくと、自然と引き込まれてしまいました。

 

ベルリンの壁崩壊からまだ数十年しか経っていないので、旧東ベルリン地域の街並みは、けっこう当時の面影がそのまま残っていたりします。建物もあまり建て替えられていない印象を受けたので、単なる都会の部分だけではなく、そういった景色も見ておくとよいのではないかと思います。慌ただしい旅行にはなりましたが、学生のうちにこういった負の歴史を学んでおくことは大切で貴重な経験だと思うので、思い切って行って良かったです。

 

 

帰ってきた途端、再び課題との格闘の日々になりましたが、多少の睡眠時間と、腰(おそらく座りすぎが原因で2日間ほど謎の腰痛が発生)、およびメンタルを犠牲にしたおかげで、少し光が見えてきました。そんなわけで、明日から1泊でウィーンまで芸術鑑賞してきます。オペラ「蝶々夫人」が第一目的ですが、初めて楽友協会の立ち見にもチャレンジする予定ですし、カフェのケーキも楽しみ。(笑) 移動時間を有効活用すべく勉強道具は持参するけれど、少しは優雅な休日になるかな?まだ荷造りすらしていませんが、1泊だし、劇場に入れるレベルの服装で着たきり雀になっておきます。

 

聞いた話では、最近AIUで、日本語ネイティブでない学生への配慮が不十分なのがマイクロアグレッションだ、とか言われて大騒ぎになっているようなのですが、チェコに8か月在住した身としては、「その国に来たら、その国の言語を話すのが基本、と思われていても仕方なくない?」と思ってしまいます。チェコなんて、大学でもごくまれに、街中ではしょっちゅう英語すら通じないことも多々あって、基本的な会話パターンと、野生の勘と、心の声で生きているのですが(笑)、「どこでも英語を話すのが当たり前で、話してくれないと不親切だ」みたいな風潮があるのは変かなとも思います。こちらがチェコ人の国にお邪魔させていただいているわけなので、少なくとも僕は「チェコ語が下手でごめんなさい」というスタンスで生活しています。というわけで、最低限授業や事務的なコミュニケーションが英語でとれる環境があるならば、それ以上のレベルを求めて一々揚げ足を取るのも、厚かましいんじゃないでしょうか?いくらグローバル社会と言っても、一応日本ですし、全ての場面で英語が通じないのは理不尽だ、というのは、大学や学生組織側もかわいそうでは?関係者が全てを英訳するとなると、膨大な時間と労力かかるし、なんなら通訳したいという志の高い学生がボランティアですれば解決するのではとも思います。大学職員の皆さんは現状でも遅くまで残業していらっしゃるようだし、学生会も自分の時間を削って活動してくれているのだから、文句がある人が自分でやれば?というのが僕の意見です。

なんだか、こんなこと書いたら、当該者の団体からバッシングを食らいそうですが(けっこう文面が威圧的だったし 笑)、話を聞いていて少し納得がいかなかったので、自分の留学生活に絡めて書いてみました。気分を害された方がいらっしゃいましたら、ごめんなさい。(じゃあ、書くなよ⁉笑)いや~、でもチェコでマイナー言語の生活とそれなりに格闘している身からすると、全部配慮して英語にしろって言うのも変な主張だと思うんだよなあ。

あと当該団体は、意見書の内容をSNSで公表しているのですが、全校生に発信するのに、大学公式のメールではなく、全世界に発信されるSNSを利用したのはちょっと考えが浅はかだと思います。まだ結論が出ていない事案について、学外にまで発信してしまうと、後々問題になる気がするのですが…。しかも、「この件に関して関係者に個人的に聞くのは受け付けず、公式メールアドレスに連絡するように」と書いてあって、自分たちはSNSで発信しておいてどうなんでしょう。「個人的に聞いたら、それもハラスメントとして訴える可能性があるので控えるように」らしいのですが、この文面だけ見たら「ハラスメントとして訴えるぞハラスメント」みたいに見えてしまって仕方がない。(笑)

 

ちなみに僕は、チェコ語文法の授業をとっていないので、文法的知識は皆無ですが、とりあえず日常生活でよく使うフレーズはそれなりに覚えて、なんとかやってます。たまに親切に英語で話しかけてくれる店員さんに、こちらの意地で(笑)チェコ語で返したら、「このアジア人、チェコ語少しはできるのか」みたいな変な注目を集めてしまったこともあります。(笑) 8か月も住めば、買い物や注文くらいできないとやばいわ、って感じですが。(笑)

 

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