7月31日から8月6日までザルツブルクを訪問していました。今回の第一目的は、「ザルツブルク音楽祭初体験」!演目はアンナ・ネトレプコ主演の「アドリアーナ・ルクヴルール(コンサート形式)」。

 

なぜ貧乏な男子大学生がセレブが集うと言われるザルツブルク音楽祭に1人で飛び込むことになったかを少し解説。

今年3月、せっかくチェコで年越しをするのだから、プラハのニューイヤーコンサートを鑑賞するのはどうだろうと思いつき、スメタナホールやルドルフィヌムのコンサート予定をせっせとチェック。すると、今年11月のスケジュールにネトレプコと旦那のヨシフのコンサートを発見。「ええ~!あのネトレプコがプラハに来るの!?」と驚いたのですが、チケットはその時点でほぼ完売。「そりゃそうよね…。でもキャンセル常習犯のネトレプコのことだからコンサート自体がなくなることもあり得るし、別にいいか」と諦めました。が、ふと「ネトレプコは他にどこで歌うのかな?」と気になり、公式ホームページのスケジュールを確認してみると、ザルツブルク音楽祭に出演予定だと判明。「ザルツブルクなら比較的近いし、前から行ってみたかったから有りかも?」と思いましたが、チケット入手困難なザルツブルク音楽祭のことですから、ネトレプコ出演公演なんてとっくに売り切れている気もしました。先行予約は昨年末からとっくに開始されていて、3月時点では、その残席分が一般発売になっている状況だったため、半分ダメ元で残席を確認。すると、まさかの残席あり!しかも、カテゴリー5で145ユーロのチケットが数枚だけ残っていました。全部で9カテゴリーあり、一番高い第1カテゴリーに至っては330ユーロ。(笑) こんなプレミア価格はさすがに無理ですが、145ユーロなら手が届きそう、とほぼ購入する気になっていました。しかし、お金を出してくれるのは母なので、一応メールで確認。ちゃんとお許しを得てから購入ボタンをクリックしましたよ。(笑)芸術に理解がある母、ありがたや。

 

ヴェローナ音楽祭に引き続き、これまたノリと勢いで決定したザルツブルク音楽祭行き。一番の心配はネトレプコがキャンセルするのではないか、ということで、毎日ハラハラドキドキ。彼女の動向をチェックすべく、インスタグラムまでフォロー。(笑)まあ、145ユーロと相対的にはお安い席だし、予定通り出てくれたらラッキーくらいにも思っていましたが、同じチケット代払ったならやっぱりお目当てのネトレプコを聴きたいじゃん?7月下旬には、彼女がザルツブルクで楽しんでいる写真もアップされていたので、ちゃんと出てくれるのね、と安心したのも束の間…7月31日にホームページを見てみると、まさかのその日の公演をドタキャン!!!インスタグラムによれば、エアコンが原因で風邪をひいたらしいけれど、オペラ歌手なら冷房が喉に悪いことくらい分かるでしょう…。さらに、問題だったのは主催者側の発表が遅れたこと。いくら代役を用意する時間が要るにしても、「ネトレプコが出ません」ということは決定なのだから、それだけでも先に発表すればいいのにね。観客の関心は「ネトレプコが出るか出ないか」であって、代役にはそこまで興味ないだろうし。(笑)結局その日は、ヴェローナ音楽祭に出演予定だったホイ・へー(ヴェローナの「アイーダ」で有名になった歌手)をチャーター機!で呼び寄せて、練習時間2時間のほぼぶっつけ本番で乗り切った模様。ネトレプコの初日の評判が良かっただけに、この日のドタキャンが大ニュースになり、翌日の新聞の一面にも掲載されてしまいました。

 

僕が取っていたのは最終日である8月3日のパフォーマンス。果たして3日間で風邪を治してくれるのかと、ヤキモキしながら過ごしました。本当に余計な心配をさせてくれるわ~と病人を恨んでみたり。(笑)

 

そして迎えた当日。開演数時間前になっても、キャンセル情報はなかったものの、幕が上がるまで油断はできませんから、ネトレプコを観るのは半分諦めて、開き直りながら会場入り。キャスト変更の張り紙やアナウンスもなかったので「もしかしたら出てくれるのか?」と思いつつ半信半疑。スマホで最新情報をチェックしているらしい人もチラホラ。数日前にドタキャンがあったのなら、「本日は予定通り出演します」のお知らせぐらいはあって然るべきではないかと思うのですが。

 

オーケストラや合唱団(ほぼ出番なしで座っているだけ)がぞろぞろと入場し、マエストロも登場していよいよ開演。アドリアーナが登場するまでは気が気でなく、脇役のシーンはほぼ心ここにあらず(失礼)。開演後5分ちょっとでいよいよ主役登場。舞台下手から、台本を読みながら(女優の役だから)悠々と出てきたのは…ネトレプコ本人!!!無事に復活!わーい、わーい、やったー!👏そこからはあっという間に舞台に引き込まれたのですが、その感想はまた今度。

 

ちなみにネトレプコ、来年の当音楽祭では「トスカ」に出演予定がすでに決定。僕にとっては夢のような組み合わせですが、1年後の予定なんて分かりません。(笑)キャスト変更の可能性も60%くらいはありそうです。実際ザルツブルク音楽祭の後、出演予定だったバイロイト音楽祭も案の定ドタキャンが発表されたらしく、これまた大騒動になっているようです。しかも、お仕事をキャンセルしておいて、アゼルバイジャンでエンジョイしている様子をインスタグラムに上げまくるネトレプコ、なかなかの根性。ある意味あっぱれ。(笑)今回風邪を治して出てくれたから許す。(笑)

冷や冷やさせられたけど、尚更今回は観られてラッキーでした✌日頃の行いが良かったからかな?(笑)

 

よろしければワンクリックお願いします。


ヨーロッパランキング