JYJのユチョンの弟としても知られ、その演技への高い評価とともに話題作への出演が続く韓国の新鋭俳優パク・ユファン。そんなユファンが、注目を集めるきっかけとなったドラマ『千日の約束』の制作秘話、さらに兄との仲の良いプライベートを語ってくれた!

俳優になって改めて感じたこと

――二度目の来日と聞きましたが、日本にはどういう印象を持っていますか?
【ユファン】 自由な感じがするし、みなさん礼儀正しいなと思いました。前回は兄の東京ドームで行われたコンサートのときで、終わったらすぐに帰らないといけなくて。だから今回は、いろいろ見て回ることも楽しみにしていました。

――(兄の)ユチョンさんからは、おすすめの場所などを聞いてきましたか?
【ユファン】 具体的にどこがいいよって教えてもらったわけではないんですが、おいしいものをいっぱい食べておいでと。とくにラーメンをすすめられました(笑)。

――そのお兄さんの出演していたドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』の撮影現場を訪れるまでは演技に興味がなかったそうですね。それまではどんなドラマや映画を観ていましたか?
【ユファン】 僕は子どものころはアメリカで生活していたのですが、そのころも韓国のドラマや映画を楽しんで観ていました。俳優という職業は、簡単になれるものではないし、情熱を持ってとりくまないといけない仕事だと思うので、俳優になってみて改めてこの職業の方を尊敬するようになりました。

――今回出演した『千日の約束』は、アルツハイマー病にかかった姉を中心に描かれていて、シリアスなテーマの作品になっていますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
【ユファン】 撮影現場はみんなが家族みたいな感じでした。シリアスなシーンでは、先輩やスタッフのみなさんも役に入り込める雰囲気を作ってくれました。それ以外のシーンではほんとにみんな和気あいあいと楽しくすごしていました。

――スエさんともまるで兄弟のように親しくなったと聞きましたが。
【ユファン】 たったふたりの家族という関係なので、ほかの誰よりも仲が良い必要があるということで、ドラマの撮影がスタートしたころから、スエさんが積極的に話しかけてくれました。なのですぐに仲良くなれましたね。

ちょっと人見知り?イタズラっこ?


――ユファンさんは普段はどういう性格なんですか?
【ユファン】 ちょっと人見知りはするんですけど、いちど仲良くなれば、本当に親しくなれる性格ですね。ちょっとイタズラっこな部分もありますよ。

――このドラマに出て周囲の反響はいかがでしたか?
【ユファン】 「がんばっているね」と言ってくれる方が多かったです。母はこのドラマをずっと観ててくれて、毎回ドラマが終わったあとに目元が濡れていて。ちゃんと感動しながら楽しんでくれたんだなと思いました。兄はドラマの放送時はコンサートツアーの最中で海外に行っていたりしたので、たぶん観てくれてないんだろうなと思っていたんですけど、実はインターネット配信で観てくれていて、「がんばってるな」って言ってくれました。僕のことを誇らしく思ってくれていたのもすごくうれしかたし、忙しいなかでちゃんと観ててくれたんだと思うと本当に感動しました。

――お姉さんがアルツハイマー病にかかっているのに、知らないふりをしないといけなかったりと、難しい部分も多かったのでは?
【ユファン】 難しい部分というと、姉とのやりとりに3つの段階があったことですね。最初は、僕が演じるムングォンがまだ姉の病気を知らないとき。次が、姉は病気のことをムングォンが知らないと思っているけれど実はムングォンは知っているとき。そして、姉の病気がムングォンに知られたとわかったときという三段階です。それぞれの段階で違う表現をしていかないといけないし、そのときどきに必要な演技があるので、自分なりにしっかり分析をしないといけないことが難しかったです。泣く演技ひとつとっても、その違いを気持ちに込めないといけなかったので。

――ムングォンと自分で似ているところはありましたか?
【ユファン】 僕には兄がいますが、兄と姉という違いはあるにせよ、その関係性がすごく似ていたと思います。劇中では姉と弟は特別な関係で、ふたりきりの家族です。自分と兄も特別な兄弟だと思っています。それに、僕には兄がいるからこそ、劇中のムングォンという弟の気持ちをうまくとらえられたんじゃないかと思っているんです。違う面があるとすれば、僕と兄の場合は男同士だし、気恥ずかしさもあって、思っていることをなかなか表現できなかったりすることですね。でも、ムングォンが姉に表現した気持ちっていうのは、実は僕から兄に対する気持ちでもありました。実際にはそこまで表現できないんですけどね。


NGにも前向きに向き合って!?


――撮影ではNGも出しましたか?
【ユファン】 もちろんありました(笑)。でもNGを出すことにプレッシャーを感じてはいません。次のテイクでより良いものができたらそれでいいと思うし、監督からNGを出されたことで、どういうところがいけなかったのかということに気づくことができるので。もちろん一度目のテイクでOKが出るのが一番いいに越したことはないんですが。

――演技するときに、監督と話をして詰めていくこともありましたか?
【ユファン】 監督とはいろいろ話をしました。もちろん自分のキャラは自分で分析しますけど、監督は別の考えを持っている場合もありますから、話をしてキャラクターに関するイメージをあわせていくようにしました。自分はひとりのキャラクターを演じるわけですが、監督はそれ以外のキャラクターのこともよく知っているし全体像を見ていますからね。

――日本のファンにここはぜひ観てほしいというシーンを教えてください。
【ユファン】 最初に姉の病気のことを知って、病院の前の車のなかで悲しい気持ちを表現するシーンがあります。そこの演技は大変ではありましたが、監督とのやりとりもあって、ムングォンの気持ちというものがうまく引き出せたと思います。満足のいくシーンになりましたので、ぜひ観てください!

(文:西森路代/写真:片山よしお)すたぁトーライ!