その2  6割行動じゃダメですか? | あなたのとなりにいる 中年男子の本棚

その2  6割行動じゃダメですか?

すべてがうまくいく8割行動術 米山公啓 ソフトバンク新書 735円


元聖マリアンナ医科大学助教授の著書。これを一発目に選んだことに特別な意味はありません。安くて薄くて興味があるタイトル。しかもアマゾンでの評価が★×5なので、面白いのではなかろうかという理由です。(基本的にアマゾンでの平均評価が4以上のものしか読みません)

率直な感想は、ふ~んてかんじ。いつも6割行動をしている私としては、新鮮味はありませんでした。
この本に統一して流れる思想は、「全力投球するな。あと2割は余力を残しておけ」ということでしょうか。
「はじめに」を読めば著者の言いたいことは書いてあります。後は8割行動の正当性について具体例を本文に書いてあります。


読後感として、理系の方だけにデータを駆使した部分もあり、少々理屈っぽい感じがしました。



ここからはこの本で、私が気になったところです。

人間は与えられた条件の中で、できる限り最大の幸福感を得るように暮らす習性がある。だから自分の手の届く範囲の幸福をまずは手に入れるべき。

豊かさではなく、目標にいかに集中できるか、ここに「幸福度」がかかわっている。目標とか夢というものが人間が生きることの意欲につながっている。 

他人を信じすぎ、期待しすぎてしまうことも、うつ病の原因となってしまう。だから、自分に投資をしなさい。あくまで自分の体験のためにお金を使っていれば裏切られることはない。

理性的に自分の欲望をカットできる人は少ないもの。だからこそ意識的にものの情報をカットするか、欲しいと思うものに8割のフィルターをかけてしまうのです。ものやエネルギーの消費で欲望を満たすことは不可能だと気付くべきなのです。

情報をしっかり集め、本質的に判断しているように見えて、意外に見た目で決めていく、これも人間の行動の特徴でもあるのです。

決定を先延ばしすることがストレスを先延ばしすることになる。曖昧にせず、今決めていく、これがストレスをうまく使って仕事をしていくコツです。

いくらお世辞を言っても、やはり実際に行動し、相手のために自分の時間を使うことこそ、最大限の誠意を示していることになるのです。



この本の中年男子満足度 ★×3でした。


すべてがうまくいく8割行動術 [ソフトバンク新書]/米山公啓
¥735
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