『You’re only a fool if you give up, boy.』
そんな映画のセリフ。
今言われて、「そうだよね!」と共感できる自信はありません。
「諦める」ということについて、あまり考えないで生きてきたと思います。
それは、強い意志があったからとかではなく、単純に引き延ばしていただけ。
今年は、多くの仲間がこの世界を去りました。
様々な理由があり、それぞれの決意があり。
だけど、彼らはみんな「諦めた」わけではないと思います。
まして「脱落」であるはずがない。
むしろ、ただ続けてしまっている自分こそ諦めているのではないかという気持ちに囚われたりもします。
また、とっても孤独感も感じています。
前にもTwitterに書きましたが、隣を走っていた人がいなくなってしまって、どうにも自分のペースが分からなくなってしまっています。
以前よりもさらに色々な作品に関わらせていただき、たくさんの人と出会い、いろんなことが通用しなく、逆に物足りないこともあり、どれだけ頑張っても上には上がいて・・・。
その終わりのなさが楽しかったのは、やっぱりライバルの存在が大きかったと思います。
そんな孤独と胸の痛みを抱えながら僕は、舞台やステージに立ち続けています。
でも、そんな中でも、前を向き、未来を見据えている人たちはたくさんいます。
そんな人たちに声をかけてもらい、一つの実験に協力しました。
僕はそれを【止まった時計を再び動かす仕事】と表現しました。
(【呪いを解く】とも悩みましたが、そうなると「真実の愛」が必要になってくるし、呪われてるわけじゃないからね。)
それは、いますぐに【失われた時間】を取り戻すことではなく、未来を見据えて、一番小さい歯車を取り出して、錆びを落とすような、本当に最初の一歩。
ごくごく小さな一歩。
だけど、僕はこれがたくさんの仲間やたくさんのお客様の笑顔を取り戻す最初の一歩になるようにと、願いと祈りを込めて、演じておりました。
運命と使命のようなものを強く感じておりました。
You’re only a fool if you give up, boy.
そんな映画のセリフ。
今言われて、「そうだよね!」と共感できる自信はありません。
だけど、そう言ってくれた人がいてくれたおかげで、僕はまだなんとかここにいられる。
そして、そんな人たちが未来を垣間見せてくれたおかげで、僕はまだ未来を夢見ていられる。
一度笑顔を失った人は2度と笑わないわけじゃない。
取り戻すことはできる。
なんというか、きれいごとのように聞こえてしまうかもしれないけれど、この数日は一切自分の為には仕事をしなかった。
多くの仲間やこれからの人たち。
そんな人たちの姿が背中を押してくれて、力を貸してくれて、そんな不思議な力を感じた仕事だった。
繋ぐ。
託す。
まだまだ僕も現役だけど。