エンゲキノマド「フェイス FACE/FAITH」
新作配信公演がすべて終了しました。
そして、本日から2017年オリジナルバージョンの配信が開始されます。
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2018685&rlsCd=004
今回のリーディングで、「フェイス」を知った方も多いと思います。
2017オリジナルバージョンは、リーディングではなく、劇場で上演されたものになります。
是非、密室で繰り広げられる、心理劇の目撃者になっていただきたいです。
さて、エンゲキノマド「フェイス FACE/FAITH」について、溢れる想いを少しだけ書かせてください。
まず、3パターンでの上演について。
Twitterでも書きましたが、めちゃくちゃ嫉妬しました(笑)
ものすごく子供っぽいことを言いますが、「フェイス」は坂元健児さんと僕だけのものだって勝手に思ってましたから。
また、発表されたキャストを聞いて、とっても焦りました。
実力派の俳優さんがズラリ。
素直に「観たい」と思いました。
そして、チケットを購入して、配信を拝見しました。
自分にはできない解釈、表現がそこには溢れていて、とてつもない刺激を受けました。
そして、この「フェイス」という作品を演じることの高揚感や大変さ。
それを持っていたのは、サカケンさんとぼくだけだったのですが、共有できる人が増えたという喜びもありました。
語りたい!
6人で語りたい!!
「レイカの長台詞どこで息継ぎしてた?」とか「拓海くらいで気失いそうにならない?」とか「小和田先生の好きなところベスト3」とか。
今回のエンゲキノマドをきっかけに、「フェイス」という作品はキャストを変えながら何年も何回も上演されていくのかもしれないと思いました。
2017年に「フェイス」を上演して、終演後から「いつか再演したいね」というお話は頂いておりました。
今日の配信のクロストークでも触れるのであまり多くは語りませんが、僕は「果たして再演で、僕は前回以上の演技ができるのだろうか?」と不安に思っていました。
初演のフェイスは、もういっぱいいっぱいでした。
初めての二人芝居。
しかも、相手は10代からの憧れの人。
膨大なセリフ量。
毎日限界を超えなければいけないし、それでも全然追いつかないし・・・。
楽しかったですが、毎日不安でした。
でも、演出が西森さんで、お相手が坂元健児さんだったからこそ、その【限界の状態】でも、舞台に立てていました。
つまり、2017年バージョンは、とにかく必死で、アップアップしながらやっていて、その不安定さ結果的に劇場の緊張感を産み出す要因のひとつになったんだと思います。
もちろん演出の西森さんの狙いのひとつだったのだと思いますが・・・。
だから、2017年の「フェイス」は、自分の中でも自信をもってお届けできる最高の作品ではあるのですが、僕の力と言うものは全く作用しておりません。
西森さん、サカケンさん、スタッフさんたちのお陰で、なんとかあそこにいれたんです。
悔しい思いもありますが、限界の、何も考えられない・・・ある意味で「ゾーン」に入ったような状態にしていただけたからこそ、できた作品なんだと思っています。
それを、「1度上演した」というアドバンテージを持った段階で果たして僕はあそこまで到達できるのか?ととても不安を持っていました。
自分を追い詰める負荷が減ってしまったら、一樹は演じられないのではないかとすら思っていました。
まだご覧になっていない方もいると思うので詳しくは言えませんが、一樹が冒頭から抱えているものは、俳優の負荷や肉体的にも精神的にも限界の状態が自然と効いてくるものだと思います。
演技で出せや!と自分に言ってやりたいですが、僕にはまだまだそこまでの技術がありません。トホホ・・・。
今回のリーディングに向きあい、そして自分たち以外の2バージョンを拝見して、痛感しました。
フェイスは、僕の中で【過去の栄光】になりつつあったと。
あの時は凄かった。
あれはもうできない。
と思い込んでいました。
先にも書きましたが、「フェイス」はとてつもない魔力を持った作品です。
いろんな俳優さんが演じることで、さらに作品の素晴らしさを感じてもらうことができると今回の配信で証明されました。
つまり、自分が俳優を続ける限り、演じさせてもらえる機会を頂ける限り、無限に進化させていかなければいけないのだと思いました。
自分にとって、大切な作品であればあるほど、【過去の栄光】にしちゃいがちなんだなぁ、僕は。
だけども、大切ならば、もっともっと、その時できるすべてを投じて進化させていかなければいけないんだ!!
やったるぜ!
そんな、気づきを3年後にさせてくれる、大切な作品。
2017年版「フェイス」本日から配信開始です。
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2018685&rlsCd=004
是非ともご覧ください。
「うつろのまこと」再演しますって言われたらどうしよう(笑)