プログレッシブ・ロック

このジャンルは、今、どのような意味を持つのだろうか。
前衛的、と呼ばれた彼らが残した業績は大きい。
それは最新機器を使い、あるいは超絶テクニックを駆使し、あるいはメッセージ性を重視し、
あるいはまったく新しい音楽の表現を見出すことが必要条件であった。

テクノロジーの進化により、テクノに端を発する打ち込みの世界は多くのシーンを作り上げた。
それはポップス、ロックにも多大な影響を与え、こぞってそのサウンドに取り込み始めた。

CDの登場でみかけの音質は大分向上した。

プログレが実験的音楽であったころの輝きは、今はない。
むしろテクノにその地位を譲っているともいえる。
しかし、プログレ好き、はそれだけでは納得しない。

やはり人間の手による演奏が欲しいのだ。
もはや“プログレ”ではなく、変わり者の異能集団が作り上げる奇跡の普遍的楽曲を求めている。


さて、そんな中でプログレッシブ・メタルとして揺ぎ無い地位を持つドリームシアターの
くそくらえなベスト盤が出た。タイトルもそうもじっている。
正直、空虚だ。
プログレにベストは無い。
アルバム全体が一つの作品だからだ。
デジタルコピー全盛の時代、ベスト盤の意味もかなり薄くなってきたが、
この空虚さが、それなりに好きでもある。
それはプルミーアンダーのリミックスにあるのではない。
コンスタントにアルバムを出し、ツアーを行ってきた、バンドへの
ささやかなボーナスであると思う。
彼らの芯が揺るがない。
死に瀕したメタル界には貴重な創作集団だ。

私は彼らを応援したい。