朝礼ジャーナリストの黒河龍二でございます。


このブログを覗いていただいたあなたへ一言。


「ありがとう」


そして、ブログを気に入っていただけると嬉しいです。





このシリーズも早4回目、「グランドスタイル」の山本直樹社長の現在に至る話を今日はお伝えいたします。




車業界に入った山本さんは大好きな車を販売し、着実に成果を上げます。


その結果3年で店長に就任するなど、順調な日々を過ごしていました。


当時、月収が50万円と若干23、24歳の収入としてはかなりの収入で、何の問題もないように見えました。


しかし、一点、どうしても釈然としない気持ちがありました。


それが


「会社の販売スタイル」


当時は車は待っていても売れる時代だったようで、会社としては一人一人のお客様に対して必要以上の時間やサービスをかけるのではなく、新規顧客を増やすことで売上を取るスタイルでした。


しかし、山本店長はこの販売方法は自分が追い求めていたスタイルではないと考え、何度も社長と話をします。


山本店長が追い求めていたスタイルは、もっとお客様の要望を取り入れた車のセッティングであったり、デザインであったり、会社が用意したものに合わせてもらうのではなく、その人が本当に満足するような車を販売するスタイルでした。


しかし、この想いは社長に通じることはありませんでした。


そして5年勤めた時に、ついに会社を退職する決心をします。


その後、別の会社へ就職した山本さんでしたが、その会社は2年間しか勤めることはありませんでした。


なぜなら、その会社は入社して2年で倒産してしまったからです。


しかも最後の半年は給料を払ってもらえない状態でした。


そして、会社を辞める段になったとき、


以前から同僚として働いていた好村さん(現在のグランドスタイル店長)に、


「俺は自分の会社を持って、自分が求める志事をする。一緒にやってくれるか?」


と話をします。


もちろんその解答は


「喜んで」


こうして、二人で新たな門出となりました。



しかし、これまでは会社が用意してくれていたあらゆるものがない状況からスタートするということはとてつもない苦労があったようです。


最たる例としては、


店頭に飾る車がない!!


収入が断たれていた状態だったので、資金面での苦労がどうしてもありました。


しかし、この苦境を乗り越えれたのが、同業者の仲間達の支援でした。


それは、他店の車を借りて店頭に飾るということです。


本当に山本社長を支えたいと思う人が周りにいなければ、わざわざ同業者に車を貸してまではしなかったのではないかと思います。



また、新規オープン祝いに多くの仲間から整備などの仕事の依頼が来ます。


その中で印象的だったのが、すべて山本社長の言い値で決めてくれていいよと言ってくれる仲間の気持ちでした。


この言葉は言いかえれば、


あなたを信用してすべて任せる


というように私には聞こえました。




また、値段を設定するときに、


「山本社長が20万で良いですか?」


と言うと、


「オープン祝いなんだから30万にしたらええよ


と相手からわざわざ金額を引き上げてくれることもあったようです。


通常、値段を買い手がわざわざ引き上げることはありません。


しかし、オープン祝いということもあったのでしょうが、本当に周りのひとが山本社長を支えたいという気持ちが溢れるエピソードで、思わず心が熱くなりました。



こうして周囲から支えられ、「グランドスタイル」を創業してから約8年、日々


「感動と出逢いの車屋さん」


として、単に車を売るのではなく、「感動」と「出逢い」を通じて現在も多くのお客様から愛されるお店としてご活躍されています。