※ネタバレかもなw







世の中の、命に関わる全ての問題を改めて考えさせる重厚なテーマ。

“死” とは?

何をもって “死” とみなすのか……

きっと正解は無いんだな。

“その時” を迎えて初めて、感じるものなんだろうなぁ…



亡くなったことを受け入れ、「永遠に心の中で生き続ける」と言えば、皆に同情され美談になる。

一方、大切な人が脳死や植物人間になっても、それを受け入れられなくて「この人は生きてます」と言えば、狂気のように受け取られる。

何が違う?

どんな状態でも、大切な人には生きてて欲しいって思いは同じなのに。



壊れかけた夫婦は、娘の脳死状態に僅かな希望を見つけた。

暗い海の底から光が降り注ぐ海面を目指すみたいに、関わる人たちが皆で 上を向いた。

その光が自然のものでは無いと気付かず、足掻き続けた母は本当の狂気に満ちた。


予告で流れていた包丁を振りかざすに至るまでの、弟くんの誕生会のシーンは、弟くんと一緒に声を上げて泣きたくなった。

あの場に居た全員、何も悪いことをしてないのに。ただあの夏の日の結果が最悪だっただけなのに。

それぞれが何かに負い目を感じて生きてきた。



真夜中に娘は目を開ける。

体を起こして、母に語りかける。


ずっと「娘は生きている」と信じてきた母ならば、意識が戻ったと大喜びしてもおかしくない状況で、彼女は静かに「もう逝くんだね」と問いかける。


その瞬間、母親の中にあった葛藤がやっと解放された気がした。

信じてた反面、諦めてた。

諦めたくないから、信じてた。




みんな ハマり役だったと思うけど、何しろ子役3人が良かったなぁ…

すごく難しかっただろうけど、子供と人の死を切なく表現出来てたと思います。