チェ・ジョンヒョプは頼めばなんでもやると思うので 

目に飛び込んでくる。チェ・ジョンヒョプが見せる色の数々。 

 

 

 

 

ルーキーシーズンの昨年と今年を比べると?
正直よく分かりません。1年目、2年目と分けて考えるより、デビューしてから今までが一つのチャプターに思えるんですよ。紆余曲折を経て、好きなことをするようになって経験を積んで学びながら深まる時期だと思います。
 
 
計画通り、思い通りに進んでいますか?
大きな絵を思い描くより小さな目標を立てる方です。一歩ずつ進もうと思います。それでデビュー作「ストーブリーグ」を終えてのインタビューで「台本リーディングでは隅ではなくテーブルに座りたい」と言いました。その次は監督の隣で台本リーディングをしたいし、その次はポスターを撮りたいです。
 
 
では、今年のドラマ「魔女食堂へいらっしゃい」と「わかっていても」で目標を達成しましたね。
はい、名のある役を演じるまでに4~5年かかりました。まずまずだと思いました。でもデビューしてから立てた目標は思ったより早く叶ったと思います。それで、ちょっと頭が混乱しています。次の目標を立てるために。もともと考え込むほうですが、眠れないくらいです。1日に運動を3回しても、体がくたくたになるまで走っても、なぜか眠れません。
 
 
 
 
そんな時は何をして過ごしますか?
夜中に外に出て一人で歩きます。
 

夜中に散歩とは、思考と感情を揺り動かす完璧な組み合わせだと思いますが。
だから自分で呪文をかけるように何も考えないでいようと思います。夜空を見ると一番輝く星があります。それが人工衛星だと言う人がいますが、僕は星だと思っています。それを見ながらずっと歩きます。
 

歩く趣味はいつからですか?
学生時代を南アフリカ共和国で過ごしました。親に押し付けられるように留学しました。その頃を思い出すと、まず辛さ、悲しさが思い出されます。幼かったし言葉も通じないところだったから。マインドコントロールをしないと耐えられないと思います。それで初めてジムに行って運動をして歩き始めました。
 
 
思えば大変な時期をたくましく乗り越えましたね。今は人生の何番目のチャプターでしょう?
3番目のチャプターです。留学生活が1番目、モデルの仕事をした時が2番目。この時期は短かったですね。19歳の時、モデルになりたくて仕事をしていたが、24歳の頃、演技に興味が出てきました。
 
 
演技のどこに惹かれたのですか?
モデルの仕事より勉強することが多く、セリフを通して感情を直に表現できるのが魅力でした。キャラクターを通して新たな経験や感情に接することもできます。
 
 
そこで演技を通して初めて感じた感情は?
ロトで1等が当たる喜びです。ドラマ「シーシュポス」でロトに当たるシーン(シーシュポス7話)がありました。自分で経験しなければ到底その気持ちは分からないでしょう。その状況に集中して自分がロトに当たったんだと想像して演じました。
 
 
気になります。ロトに当たったらどんな気持ちなのか。
まず信じられません。言葉を失います。ただ呆然とします。当選金を手にするまでは実感がわかなくてフワフワした気分です。僕はそう感じました。
 
 
 
 
それで、呆然となるほど嬉しかったことはありますか?
デビューの知らせを初めて聞いた時です。会社から「ストーブリーグ」にキャスティングされたと連絡が来ましたが、最初はいたずらかと思いました。でも本当でした。震える声で両親に一番最初に連絡をしたら「どうしたの?」と言われました。涙があふれてきました。
 
 
自分の出た作品の中で一番多く見たシーンは何ですか?
「ストーブリーグ」でユン・ビョンヒ先輩(スカウトチームのヒゲの人)と焼肉屋さんで会話するシーンです。「なぜ僕を選んだの?僕以外の選手を選べばよかったのに」こんなセリフでした。本放送には出ず、クリップ映像で公開されたんです。本当に何度も見ました。ただ愛着がわきます。「なぜチェ・ジョンヒョプなのか?」と自分の現実に置き換えることができますが、それだけではありません。理由もなくずっと心に残っていました。
 
 
他になにか意味のあるセリフを選ぶとしたら?
たくさんあります。今思い出せるのは「魔女食堂にいらっしゃい」では「もう一度祈ることができるなら、そばにいてあげるのではなく、守ってあげることに、それともお姉さんが幸せになることに変えたいです」。「わかっていても」では「あなたに他の人ができたり、他の理由がなくても、僕じゃないと言うまでは諦められないと思う」。どうしたらうまく表現できるか悩んだセリフなので忘れられません。
 
 
素直で優しいキャラクターを続けて演じました。変身したい欲はありませんか?
ありますよ、当然。でも、それはまだ先のことだと思います。今は上手くできることからしっかりやるのが先です。うまくできないのにむやみに変化を試みるものではないと思います。
 
 
 
 
もし演出する側なら、俳優チェ・ジョンヒョプにどんな役を任せたいですか?
世の中のすべてから離れている人物。それがよさそうですね。奥地のようなところで、他の出演者もいないくて一人で演技するんです。
 
 
意外な答えですね。何か理由は?
チェ・ジョンヒョプは、何でも注文すれば全部やると思います。
 
 
一人でいたいからではありませんか?
うーん、たぶん。考えすぎるので、悩み事から離れたいようです。
 
 
チェ・ジョンヒョプと言えば、笑顔が欠かせませんが、自分を笑顔にするものが一つはあるでしょう?
撮影です。カメラが回るその瞬間が一番楽しくて幸せです。考えているだけでドキドキします。ということで、次の作品が楽しみです。
 
 
カメラの外では?
懸垂がもう一回できた時。いつもより一回多くやるのが本当に大変なんです。力を絞ってその一回をやり遂げると気分が最高です。
 
 
 
 

 

 

4話より 未放送分

チェ・ジョンヒョプ、ユン・ビョンヒ

「なぜ僕を選んだのですか?」切ない涙の食事