平成二十九年三月十一日
 

言霊の神よ 

震災に逝きし人々の

御霊を慰さむ和歌を 

息吹かせ給え…


轟きて 波の音にも 懐かしき
人の姿を まぶたにうつす

時ゆくも 我が思いには 翼あり
あの日に飛びて 涙こぼるる

ゆく波に 遠く聞こゆる あの声を
聞きてぞひとり  今日も生き抜く

やがて来る ふたたびの日に思いはせ
見守られしを むねに感じる

夕闇も 朝も陽射しも 雨の日も
生きてぞいのち 魂(たま)ここにあり



〜岩手 三陸海岸 浄土ヶ浜〜