とてもよく寝れた。夜明けとともに起床。まだ4:40、他のキャンパーはまだ寝ているであろう。
(テント口を捲ってみるが…)
管理棟の自販機でお茶を買ってテントに戻る。朝食は昨日スーパーべにやで購入したパン。
6:30になると外に出てきて火を起こすキャンパーが増えてきた。朝から大変そうだ。こちらは出発へ向けて荷物をまとめる。
(リュックにテントとロールマットをくくりつける。夜露でテントはまだぬれていた…)
午前7:00、海のふるさと村を出発。恐らく一番乗りだ。
ここから大島一周道路へ戻る取り付け道路はキツい坂が続く。
10分ほど坂を昇った所で、カーブに看板が立ててあった。
「HC15」
一瞬何の事だか分からなかったが、すぐに理解した。
「15番目のヘアピンカーブ」
すなわち最低でも15回は登りながらのヘアピンカーブが待ち構えているということだ…
(インコースのヘアピンカーブは特にキツい。その一つ、HC10。)
10,9,8,7…とゆっくり上がっていき、ついに2までやって来た。
ここからが長かった。
2-1の間は小さなカーブが連続していてなかなか進んだ気がしない。
スタートから約40分。ようやく都道208号、大島一周道路へ戻ってきた。
(この先たくさんの自転車乗りとすれ違う。お互いの健闘祈って挨拶するのは、日本人らしくて何だか穏やかな気持ちになれる。)
ずっと山道。途中砂漠へつながる道もあった。
波浮港(はぶみなと)の近くまで来た。集落が山の下に見えている。
ここで坂の下から5,6人のランナーがやって来た。
自分「どこまで走るんですかー?」
ランナー「島2周!」
自分「えぇっ?」
(写真右下のランナー「ウソ(笑) 半周ね!」)
坂の途中で何やら車が数台止まっている。
ここで休憩してみるか、と思ったらそこは…
(景勝地 筆島 海面上の岩が筆のように見える、が由来)
ずっと海を眺めているお爺さん。話しかけたら定置網の漁師さんだった。この時期はサバや時々マグロが掛かるそうだ。
坂を降りきった。家が立ち並ぶ。森の中は冷涼だった風が、ここは暖かな磯の香る風になった。
(本日最初の信号機「クダッチ交差点」)
ここ、波浮港はノーベル賞作家 川端康成の代表作「伊豆の踊子」のモデルとなった土地である。自転車を降りて港へ行くことにした。
(小さな港町、波浮港。「北東の風⭕m…」と海の情報が放送されていた。)
古い町並みが残っている。そのなかにもう開いているお店があったので訪ねてみた。
中からお婆ちゃんが出てくる。どこから来たのと聞かれたから 海のふるさと村でキャンプして…と伝えたら「海ふるねぇ、あそこはいいとこね~」
海ふる、なるほどそう略すのか。
(…え?)
(…………)
ここから歩いてすぐ、伊豆の踊子の舞台「港屋旅館」へ行く。
と続けたいところだが、写真が多くなってきたので②へ続くこととする。