豊中市立文化芸術センター

出口大地 指揮日本センチュリー交響楽団


ドヴォルザーク

「序曲 謝肉祭」


「ヴァイオリン協奏曲」

岡本誠司(ヴァイオリン)


「交響曲第8番」



オール・ドヴォルザーク・プログラム。一曲目の「序曲 謝肉祭」は割合落ち着いたテンポで演奏していましたが、曲の最後の場面だけものすごいテンポアップで印象に残りました。「ヴァイオリン協奏曲」のソリスト岡本誠司は濃い目の表情と深い音色でやや派手な表現をしていたかなという印象。
「交響曲第8番」はフレーズごとの描き分けに徹底した細かさとキッチリした折り目正しさを感じました。なかでも第3楽章での落ち着いた音楽運びが印象に残りました。オーケストラは弦楽の音に深さを感じ好調のように思いました。出口氏の指揮は前回聴いた同じ作曲家の交響曲第6番ではフワフワと滑らかに自然な柔らかさで表現していたのに、今回の第8番では細かくきちっと振っているように感じられて表現の幅も広そうでしたのでこれからも楽しみです。最近客演コンサートマスターに就任された篠原悠那の「謝肉祭」と「交響曲第8番」第2楽章でのヴァイオリン・ソロ場面も美しくて印象に残る演奏会でした。