兵庫県立芸術文化センター


戸田弥生(ヴァイオリン)

アブデル・ラーマン・エル=バシャ(ピアノ)


ベートーヴェン

「ヴァイオリン・ソナタ第3番」

「ヴァイオリン・ソナタ第7番」

「ヴァイオリン・ソナタ第9番」




パンフレットには「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」と書いてあったのですが、まさに文字通りピアノが主役という雰囲気でした。暗譜で弾くエル=バシャのピアノはまるでピアノ・ソナタを演奏しているかのように自然体で素晴らしかったです。特に「ヴァイオリン・ソナタ第3番」第2楽章が美しくて印象に残りました。デュオを長く組んでいるという戸田弥生のヴァイオリンはこの曲では丁寧で良かったものの、休憩後のメイン「ヴァイオリン・ソナタ第9番」はかなり粗さが目立ちました。乱暴に力んで弾かなくても違う表現方法もありそうですが、どうもこの作品は「力演」が多そうで本日のリサイタルもそんな感じの演奏という印象でした。