3日で調べたSSPの事 | インターネット広告代理店で働くデータサイエンティストのブログ
今回は安井(@housecat442)が担当します。

さて、今回はちょっとSSPについて調べる機会があったのでSSPについて思うことを書いていこうかと思います。


代理店にいるとDSPのことについてはよく考えるのですが、SSPの事について詳しく知る機会がないために結構おざなりな感じになっています。

なので、

SSPってそもそもなんで存在してるんだっけ?

とか

SSPって何してるんだっけ?

とか

そんな基本的なことすら知らなかった状態の人が書いてる記事ですのであしからず。





SSPってそもそもなんで存在してるんだっけ?

これの答えは単純です。
Publisher(メディア)の広告枠からの収益を最大化する為です。

この辺の記事とかでも書いてある通り、SSPがダメ枠をRTBで売るという最初の目的からすでに違ってきており、メディアの広告収入を最適化するツールとしてみなされている感じがしています。





SSPって何してるんでしたっけ?

さて、簡単に収益を最大化といいましたが、どんなアプローチで行えるのでしょうか?

Pubmaticの出しているwhitepaperを見ると、「全部RTBにしちゃえば結果論的に収益最大化できるでしょ」というアプローチがあるみたいです。

全部RTB?という話になると「じゃぁ純広とかどーするんだ?」という話になるわけですが、そこは固定の入札額を出させるというアプローチをとったり、「本来RTBに参加できないネットワークが仮に参加していたら幾らで入札していたのだろう?」という予測を機械学習で行って無理やりRTBさせているみたいです。(pubmaticに限ったことではなく、他のSSP・・・というかExchange?で同様のことがされているみたいですね。

つまり、もともとRTB対応してないようなものでも勝手にRTBに参加させることは可能・・・という事みたいです。

このアプローチの素晴らしい点が何か?というと、

入札する側の数が十分であれば簡単に収益最大化できるってところじゃないかと思います。

入札者数が十分であれば、オークションはインプレッションに適切な値付けをしてくれます。

全部がRTBであれば、全部のインプレッションの価値を取得できる情報を元に適切に評価して値付けしてくれ、収益の最大化を達成することが出来ます。


最近の動向?

ただ、ここで問題になることはどーやったらSSPで十分な数の入札者を用意できるんだろう?ってことです。

その解決策が数年前からあるSSPとAdExchangeとの統合という流れみたいです。

Forrester waveのSSPレポートの中にも記述があったのですが、SSPとAdExchangeだとAdExchangeの方がより多い広告枠に対する需要をもたらしてくれるという理由でAdExchangeが好まれているみたいなので、この辺の傾向も納得がいきます。



しかし、RTB化はメディアの収益ポテンシャルを引き出すという話でしかないため、それのみではポテンシャルを引き上げることが出来ません。

そこでさらなる収益を上げるために最近用いられているのがDMPだったり、private exchangeです。

DMPを具体的にどう用いているかはちょっと調べきれてはいないのですが、インプレッションの情報をより詳細にすることによって、より価値の高いインプレッションを発掘してそれに対する入札価格を釣り上げる事が可能なので、収益の向上に繋げることが可能です。

また一方では長期的な収益の確保のためにメディアとしてのイメージを守る必要が発生したり、そのイメージを利用した収益を得る必要性が発生します。そういったケースのために入札者を制限して行うようなオークションを行う必要性が生じます。
Private exchangeはまさにそのための機能の一つかなと思われます。


あとはまだ調べ終わってはいないのですが、動画広告のRTBやモバイルのRTBという点が海外では着目されているみたいです。




正直広告枠を買う側の視点からだとSSPの事ってまったくわからなかったのですが、メディア側からの視点で理解するために資料を集めて読んでみると結構わかってきた気がしています。

なんかSSP作りたくなってきました。

という事でまた次回。