<第六回>研究結果と最新US動向から見る、Web×マス広告の統合分析 計量時系列分析とは? | インターネット広告代理店で働くデータサイエンティストのブログ
こんにちは、今回は安井が担当させていただきます。

前回に引き続き、セミナーの内容となります。

今回からは第二部の内容に入ります。

配布用の資料はSlideShareにアップされているので、興味がある方はそちらもご覧ください。



ブログ上では内容を省略して、こんな感じの結果が出ますよ~という部分で例を1つ紹介したいと思います。

●TVCMによるユーザーの検索行動の変化。


恐らくこれが一番解りやすいアウトプットかなと思います。

TVCMに特定KWでの検索訴求が含まれていれば、TVCMを放映している際には他のKWでの検索数が減ってその特定のKWでの検索が増えているのでは?いう発想から分析を行っています。

もうちょっと具体的に書けば、他社と競合している様なKWでの検索が減って、自社のKW(事例では商品名訴求だったので商品名)での検索が増加するのでは?と仮定して分析してました。(ここでVARモデルとインパルス応答関数を利用しています)






しかしながら、分析してみると訴求であった商品名での検索数は特に変化が無く、代わりに社名での検索数が著しく増加しているという分析結果が出ました。競合するKWでの検索数の減少もあったことを見ると、競合KWから社名KWへの検索の誘導が行われたのでは?と解釈しています。

ここに関してはユーザーの行動を全て追っているわけではないので、あくまでそのような解釈が可能という結論にとどまらなくてはなりません。
この解釈の妥当性を効果のサイズや検定等々から検討していますが、ブログでは一端省略させていただきます。



この、「TVCMの訴求とは違うKWで検索が伸びていた」というのは中々に面白い結果だったのではないかなと思います。

必ずしも「ある」とは言えないですが、競合しているKWでの検索が伸びてしまうケースなんかもあるんじゃないかなと。


公開用という所でアウトプットはかなりざっくりしたものになってしまっていますが、インパルス応答関数の結果を見ればGRPの投下から何時間後に検索のピークが来るのか?何時間後にPVのピークが来るのか?等々も解ります。


他にもそういった情報を使ってどんな施策が打てそうなのか?とかもセミナーではお話しさせていただいたのですが、そちらの方はSlideShareの方をご覧になって頂ければと思います。



さて、次回は第三部の内容という事になります。