右派の大好きな教育勅語も明治憲法も漢文なんですけど | いわき市民のブログ I am An Iwaki Citizen.

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ベルトルト・ビレヒト: ガリレイの生涯、第13幕

百田尚樹が中国憎しで「漢文の授業を廃止せよ」とバカ丸出し! 右派の大好きな教育勅語も明治憲法も漢文なんですけど…

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またどこぞのネトウヨが無知蒙昧を振りまいて……と、思ったら作家の百田尚樹センセイであった。
「中国を偉大な国と勘違いさせる「漢文」の授業は廃止せよ」

「SAPIO」(小学館)5月号の「禁断の日本再生論」なる特集のなかで、百田が「対中政策の秘策」として寄稿した文章のタイトルがこれ。いったい、このオッサンは漢文になんの恨みがあるのか? 読んでみると、これが予想以上に無教養・無知性の極みだったのである。
 まず、百田に言わせれば、日本人には「中国の脅威」に対する危機感が足りず、それは「中国への漠然とした憧れ」が原因だという。この「憧れ」は、『史記』や『三国志』はては「「中国4000年」という言葉」の影響で生まれた“中国は歴史的な文明国”との「誤解」に基づいているらしい。百田は、そうした史書の読解力を身につける「漢文の授業」を諸悪の根源と見る。
〈そもそも、なぜ学校「漢文」の授業があるのか。英語と違って使う機会なんてないし、あれは趣味の世界だと思うんです。〉

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〈それを考えれば、現在も中国に対する漠然とした憧れを持つことはやめるべきだし、そんな勘違いを育む漢文の授業も廃止したらいいのです。〉

 

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ようするに、百田は「中国を偉大な国と勘違いさせる漢文は廃止にせよ!」とがなり立てるが、実のところ右派が奮って賞賛する明治憲法も教育勅語も十七条憲法も日本書紀も、漢文がなくてはそもそも成立しえなかったのである。とりわけ、百田や日本会議は明治憲法を礼賛する一方で、日本国憲法を「押し付け」として批判し、無効論すら唱えているが、漢文を排除すべしとの立場であるならば、むしろ口語文の日本国憲法のほうを褒め称えるべきであって、漢文の匂いが濃い明治憲法は唾棄すべきとなってしまう。無論、あまりにもバカらしい話だ。

 

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加藤徹・明治大学教授は前掲『漢文の素養』のなかでこう指摘している。
〈「漢文は、しょせんは外国語である」
「漢字は、しょせんは中国人の作った外来の文字である」
 などと主張して、漢字や漢文を排斥する日本人が、たまにいる。
 この考え方は、間違っているうえに、危険でもある。そんなことを言うのは、
「コメは、しょせんは中国大陸から伝わってきた作物だから、コメの飯を食べるのはやめよう」
 と言うに等しい。コメも味噌も醤油も大根も茶も、「日本食」の食材や料理の多くは、中国が起源である。
 そもそも外国の文物を排斥する思想は、どう言い訳しようと、外国出身の人間を差別する思想と紙一重である。〉

 

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