チャッピーはジュンに天気がいいから外で遊ぼうと誘う。ジュンは今忙しいからだめという。部屋で何かをしているジュン。ドンちゃんはジュンが怪しいとケーキをだしに、部屋に入るが返り討ちにされる。ジュンのお腹はぽっこりと膨らんでいた。ジュンに赤ちゃんができたんじゃないかとドンちゃん。チャッピーはますます気になり、魔法のバトンを蛇に変化させた。蛇が嫌いなジュンは驚き、そのはずみで玉子が転がる。玉子にヒビが入り産まれたのは鳥の雛。人間世界にはいるはずのない、フェニックスの赤ちゃんだった。

チャッピーはなぜフェニックスの玉子をジュンが持っていたのかと聞く。以前、おじいちゃんが来たときに、おじいちゃんが入れ歯という弱味を握ったジュン。魔法の国でフェニックスを育てているおじいちゃんなので、ジュンはおじいちゃんをゆすりにかけ、内緒でフェニックスの玉子を分けてもらったのだ。

フェニックスは人間に見つかると大変なことになるので、今すぐおじいちゃんに返すようにいうチャッピー。でも、誰にでもなつき甘えん坊なフェニックス。チャッピーもフェニックスを気に入ってしまった。

オババが突然、皆を呼んだのでチャッピーたちは集めさせられる。魔法警察からフェニックスの玉子が無くなったと連絡が入った。お前たちは知らぬかと、オババ。ドンちゃん、ジュン、チャッピーに訪ねるも誰も知らないとシラを切る。チャッピーたちが部屋に戻ると、窓が開いていた。フェニックスが逃げてしまったのだ。捜索に走るチャッピーたち。

フェニックスはとある、ペットショップに降り立つ。檻の鍵をみんな開けてしまったので、ペットショップの親父はフェニックスを撃ち殺そうとする。フェニックスに銃は効かず弾を吐き出す。親父は不思議な鳥だ。と、いろいろな鳥類の翼を集めてフェニックスを引き寄せる。チャッピーがペットショップを見つけると、そこにフェニックスがいた。チャッピーはフェニックスを「うちのヘンゼルだから返してほしい」という。親父は証拠を見せろという。チャッピーは飼い主だから呼べば返事をするはず。と、ヘンゼルを呼ぶ。ジュン、ドンちゃんもヘンゼルに呼び掛けるが、ヘンゼルは知らんぷり。親父の作った鳥のハリボテがお気に入りらしい。チャッピーたちは諦めて退散。親父はフェニックスで大儲けするつもりらしい。そのとき、美しい女性が現れた。女性はフェニックスの本当の飼い主だという。証拠にヘンゼルは確かに彼女に駆け寄った。まるで母親に甘えるように。女性がヘンゼルを抱いて出ていく。親父はあっけらかんだ。

チャッピーたちはヘンゼルを取り戻そうと女性を追った。ところが魔法は彼女に通じないようだ。不思議がっていると突然、公園のマンホールが襲いかかってきた。水しぶきをかけられるチャッピーたち。それはオババの仕業だった。やはりお前たちだったのかとオババ。そして、パパママ。あの女性、実は、フェニックスの化身であり、オババが魔法の国から呼んだのだ。姿は違っても親子だとわかるのじゃという。ジュンをなぐさめるパパとママ。雨が上がると、フェニックスの親子は翼を広げ虹の彼方に去っていく。ジュンはフェニックスに別れを告げる。

一方、家にはおじいちゃんが来ていた。おじいちゃんは腹が減ったぞ。早く飯を食わせろと急かせる。チャッピーは魔法でおじいちゃんの入れ歯を操り、懲らしめるのだった。

あれ?どこかで見たような

フェニックスの描写が某作品そっくりなのだが、この当時はあまりそういった規制はなかったのだろうか。フェニックスの母がサーシャっぽいのは高橋信也氏が作画だからかも。

1972年8月14日放送

脚本 辻真先
演出 勝田稔男
作画監督 高橋信也