チャッピーと友達のクマトラーは公園で遊んでいる。ベンチに赤ちゃんを抱いた女性が座っていた。赤ちゃんを抱っこさせてもらうチャッピーとクマトラー。女性はチャッピーを見て、育ちの良さそうな子だわ、この子ならとつぶやく。赤ちゃんをしばらく預かってほしいと頼まれたチャッピー。ところがいつまでたっても母親が戻らない。夕方になって、チャッピーは赤ちゃんを家に連れて帰る。赤ちゃんには母親からのメッセージが挟まれていた。赤ちゃんの名前はジョージ。家庭の都合で育てられなくなったというものだ。人間は自分の子を平気で捨てるのかと、パパは憤慨。ジュンは赤ちゃんをうちで飼おうよという。パパは犬や猫じゃないんだと怒る。しかし、このまま見捨てるわけもいかず、ジョージはハンスト家で面倒を見ることになった。

ママはチャッピーが赤ちゃんの時を思い出し、もう一人子供がほしくなったという。最初は反対していたパパも、この子をうちで育てようかという。おじいちゃんは由緒あるハンスト家が人間の子供を育てるなどとんでもないと反対するが、オババに乳母時代の自分が面倒を見ていた頃をなじられ、顔を赤らめた。

チャッピーとジュンが赤ちゃんのおもちゃを買いに行った間にジョージがいなくなった。クマトラー家がジョージを連れて行ってしまった。パパはジョージを取り戻しにいく。クマトラー家はジョージを返すつもりが全くない。そうこうしていると、変な外人が赤ちゃんを探していると訪ねてくる。赤ちゃんはチャン財閥の息子で、母親が勝手に連れ出してしまったので困っていたと片言で説明。そして、ジョージを抱いてさっさと帰ってしまった。

チャッピーたちはジョージがとても心配だった。警察が入ってきて、国際組織が財閥の子供を連れて逃亡しようとしていると、情報を掴んだチャッピー。ジョージを連れ去ったさっきの外人だ。チャッピーとジュンは羽田空港に向かう。犯人は空港から逃げるつもりだ。国際組織のカポネという男と手下は警察とゲートを掻い潜り、飛行機に乗り込む。「慎重にしろ。日本の警察は世界一だからな」と、カポネは手下に警戒させる。ジュンはネズミになり荷物の中へ。飛びだつ瞬間チャッピーも飛行機に乗り込んだ。クマトラーはゲートで確保されてしまった。

離陸後、別のギャング組織が現れカポネ一味と機内で撃ち合いになる。機内は大騒ぎだ。その隙にチャッピーがジョージを取り戻した。チャッピーの魔法で飛行機は右往左往。ギャング組織は全て逮捕される。ジョージの母親が戻ってきた。事情があって子供を捨てたものの、やはり心配だったと。母親はジョージを置いて行ったことを詫び、これからはいっしょに暮らすという。それを聞いてチャッピーたちも、安心するのだった。

いくら事情があったとはいえ

母親が身勝手すぎなのも、気になる点。財閥の息子であり、以前から命を狙われていたことは母親も知っていたはずで、いくら事情があったにせよちょっと酷い気がする。今回からレギュラーになるのが、ガキ大将クマトラーである。

1972年8月7日放送

脚本 夏目幸治
作画監督 永樹凡人
演出 山本寛巳