ハンスト家に、見るからにインチキそうな旅行会社がやってくる。21世紀観光会社の無人島冒険ツアーに子供たちを参加させてみないかというものだ。チャッピーたちはツアーに参加したいが、パパは渋っていた。チャッピーたちのストライキに根負けしたパパからようやく許可がおりる。お金はママが出してくれるという。

出発の日、チャッピーたちが集合場所に来るとオンボロな船があった。船には他の参加者が乗っていた。太っちょのルミ、気の弱そうなアキラ、美人なハルコだ。ルミは自分の通称をスマートというらしい。21世紀観光の営業マンがオンボロ船のエンジンを引くと、船は猛スピードで動く。途中でエンジンが故障して、ようやく目的地の無人島に到着。ところが、無人島に生えているヤシの木はビニールだった。チャッピーたちは騙されたと気づくが既に遅かった。業者は二日後に迎えに来ると言い残し、逃げてしまった。

無人島に置き去りにされたチャッピーたち。ハルコはべそを掻く。アキラは泣いていても始まらない、自分たちの力で生き抜くんだという。ルミもチャッピー、ジュンもそれに賛成。アキラとルミ、ジュンそしてドンちゃんは食料を集める。チャッピーはハルコといっしょに小屋を作ろうとする。ハルコは協力してくれない。チャッピーが怒ると拗ねてしまう始末。チャッピーたちは海で捕った魚を食べる。

雲行きが怪しい。嵐の雲かもしれないとチャッピー。しばらくすると暴風雨になり、小屋も飛ばされる。チャッピーたちは洞窟に避難するが、ハルコがいない。いつの間にかいなくなっていた。ハルコは嵐のなか、森にいた。チャッピーはバトンの導きでハルコを探しに行く。ハルコと再会するチャッピー。ハルコは黙って出ていったことを泣いて謝るのだった。

朝になって、嵐はすっかり止んだ。海岸に見覚えある船が。あの、インチキ観光会社の船が、嵐で戻ってきたのだ。チャッピーたちはかんかんに怒る。

営業マンは責任のために、チャッピーたちにコキ使われる。そんなこんなもあり、チャッピーたちの楽しい無人島ツアーはまだまだ続くのだった。



悪いやつらは天使の顔して……

今回の話しで初めて、インチキ旅行会社。いわゆる詐欺師が出てくる。チャッピー後半は人間側、とくに大人にあからさまな悪人が多く出てくるパターンで今後は、それが顕著になっていく。

1972年7月31日放送

脚本 辻真先
作画監督 細田輝雄
演出 久岡敬史