ドライブしていた、ドンちゃん。チャッピーは「今、入ってきちゃだめ」と言う。ドンちゃんが部屋に飛び込んできた。宇宙空間を漂うドンちゃんはタンスに激突。ジュンがタンスから何かを見つける。それは一冊の手帳だった。手帳にはパパと書いているが、中身は白紙である。好奇心が強いチャッピーはそれを魔法のインクで書かれたものと推測。コンロで炙ると隠された文字が見えた。

パパが12歳の頃の出来事が書かれているらしい。ママが10歳のときパパが魔法でいじめっこからママを助けた。二人は幼なじみだったようだ。「魔法勉強で死にそうだ」とも。厳格な父上から変身魔法をさせられた。トラに変身しようと失敗して縞が抜けてしまったことも。チャッピーたちはそれを読んで笑い者にする。パパがふと入ってきた。チャッピーはこっそり手帳を隠してごまかす。

みち子、しず子とパパの話をするチャッピー。パパの日記帳からいろいろなことを見たのを話す。たまたまクリーニング中のみち子とパパが鉢合わせした。みち子はうっかり、チャッピーが日記帳を見て面白がっていたことを喋ってしまった。パパは魔法の事がバレやしないかとママと相談。ママはパパの心配しすぎだという。そうではなく実は、パパは自分の恥ずかしい日記帳を娘に覗かれたことを気にしていたのだ。

チャッピーを問い詰めるパパ。チャッピーはなかなか本当のことを言わない。日記帳を無断で覗いた事をついに話すチャッピー。パパは、大声で怒鳴りつけチャッピーをうっかり叩いてしまう。夕飯の時間になりチャッピーが部屋から出てこない。部屋には魔法で鍵を掛けているらしい。ママが上手く入ると、チャッピーが座っていたのだがそれは人形だ。ママはチャッピーがいなくなったと大騒ぎする。ジュンは、パパがむきになって叱りすぎたからと言う。パパはどうしても気になって仕方がない。チャッピーが「素敵なパパ」とみち子たちに話していた真相を知る。

チャッピーは繁華街をひとり、さ迷っていた。不思議な少年がチャッピーに早く家に帰るようにと忠告。チャッピーは言うことを聞かずにそのまま行ってしまう。映画館の前でチャッピーは3人の不良に絡まれる。バトンをどこかに落としてしまったので逃げることができない。看板からカウボーイが出てきた。不良は驚いて逃げ出した。カウボーイはあの少年が変身していたものだ。少年はチャッピーのほっぺを殴り、大人びた口調でチャッピーを叱る。それはパパそのものだった。チャッピーは少年がパパと知っていた。日記帳と同じだからと言うチャッピー。

パパとママが庭で昔を語り合っていた。チャッピーは魔法でおじいちゃんを呼び出す。おじいちゃんはいつまでもデレデレするなとパパを叱るのだった。

変わらない親子の関係

今回は、チャッピーとパパ。そしておじいちゃんと親子三代のストーリーが面白い。日記帳にパパと書いたり、子供にすぐバレてしまうようなところに日記帳を隠したりどこかドジなパパ。少年に変身してまでチャッピーを見守るところなど、人間も魔法使いも親子関係は変わらないというテーマ。


1972年6月26日放送

脚本 辻真先
作画監督 小田克也
演出 山本寛己