チャッピーは一平二平と、空き地でシンデレラの絵本を読んでいる。そこにひとりの老婆がやってきた。老婆は魔法を完全否定する頑固者だ。魔法なんてないと笑い者にされるチャッピー。チャッピーはオババに相談すると、オババは怒って老婆を懲らしめようと考えた。老婆はオトメ婆さんと呼ばれ、町外れに犬とふたりで暮らしている。それもそのはずで、町内一の頑固者として知られているオトメ。オババはオトメと対立するが、オトメと犬のジョンにやっつけられる。

オババは古びた魔法のランプから魔神を呼び出した。魔神はしばらくランプから出ていなかったので反応が鈍い。おまけに腰を痛めているらしい。オババは魔神にオトメの家に入って驚かせてこいと命令。ところが魔神に驚いたオトメが、魔神を泥棒と勘違いして追い出した。魔神もたじたじのオトメの迫力。彼女を懲らしめるにはもはや、ウィークポイントを握るしかない。オババは魔法水晶でそれを探りだした。水晶にかわいい女の子が映った。どうもこの子は、オトメの孫らしい。チャッピーはオトメの孫、まさ子と会うことにした。スーパーマーケットで知り合うチャッピーとまさ子。まさ子はチャッピーのようなおねえちゃんがほしい。チャッピーが今日からまさ子のおねえちゃんになってあげると言う。名前で呼び会う二人は仲良しになった。

仏前で祈るオトメ。オトメは息子を早々に亡くしていた。その子供がまさ子なのだが、まさ子は赤ん坊のとき以来、オトメと会っていなかった。まさ子もオトメをまた、知らずにいた。オトメは孫の顔をいつか見たいと願っていた。経緯を知ったチャッピーはまさ子とオトメを会わせようとする。二人が突然会っても驚かない熱くない火、煙くない煙を地下室で作ることに。トラブルが起きて装置が爆発寸前。まさ子を家に呼んでいたものの、まさ子は逃げ遅れる。チャッピーは火事を魔法で消した。煙が晴れると駆けつけたオトメがまさ子をしっかりと抱いていた。

オトメはこうしてまさ子と再会することが出来たのである。空き地には、シンデレラの絵本を仲良く読む、チャッピーと一平二平、まさ子と犬のジョンがいた。だが、オババとオトメのライバル関係はまだ終わりそうにない。

ドタバタとお婆さんの祈り


スーパーマーケットでどこかの奥さんが犬を追いかけるシーンには何の意味があったのだろう。単なる尺稼ぎか。それにしても、オトメ役の野沢雅子さん。おそらくまだ、四十代だけど、この当時からお婆さんの役をされていたんだなぁ。

1972年6月19日放送

脚本 辻真先
作画監督 高橋信也
演出 佐々木勝利