遅くなりましたが、三月中旬の奄美遠征の記録です!
前回と同じく二泊三日、バスを使っていくつかの浜を見て回りました。前回とは全然違う状況のポイントもありましたが、相変わらずいろんな貝が拾えて楽しい採集でした。
早速ですが収穫の方を。赤字は初物、太字は特に嬉しかったものになっております。
※分からない貝もありますし、誤同定もたくさんあるかと思います。お気づきの点等あればお気軽にコメントください!!
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1日目
初日は恒例のホテルの近所の有名ポイントです。奄美についたのが一時過ぎだったので、夕方まで四時間半ほどの探索になりました。天気は荒れ模様で、雨は降っていないものの物凄い強風でしたね...。南国奄美とはいえ、風があると非常に寒かったです。
収穫その① 大きめの貝
オキニシ、ムラサキイガレイシ、ニシキニナ、シチクモドキ、イボダカラ×4、シロマダライモ、イボシマイモ、ベッコウフデ、タカサゴビナ→ナンヨウビナ、ハチジョウレイシダマシ、キバタケ、シモオキコベニフデ、トンボイモ、ヤナギシボリダカラ、ハクシャウズ。
今回はイボダカラがたくさん!イボや形がしっかり残っていて擦れの少ないものを選んで拾いましたが、それでも一日目と三日目で40個近く拾えました。完璧なFDは次の写真に入っている一つのみでしたが...。初物のトンボイモやほぼ完璧な状態のシチクモドキが嬉しい収穫です。ハチジョウレイシダマシはネットで調べてもいまいちわからなかったのですが、ビーチコ仲間の方に図鑑に載ってるよと教えていただきました。
〈追記〉kudamaki様よりタカサゴビナではなくナンヨウビナではないかとご指摘いただきました!
その② 小さめの貝
ナスビバオトメフデ、オレンジオトメフデ、ハナシフデ、ハナマツムシ、ツマムラサキメダカラ、タモトガイ、シロイボノシガイ、モリシマサンゴヤドリ幼貝?、ホソノシガイ、クビレシロネズミ、ルビーフタナシシャジク×2、オオクリムシ、ミスジヨフバイ、シロセイロンイモ、クチベニホラダマシ×2、カブトサンゴヤドリ、ハナワレイシ、フリジアガイ×2、シリオレホラダマシ、ジュセイラ、サバダカラ×2、ホンサバダカラ、ハナビラダカラ×2、イボダカラ×2、コゲチドリダカラ×2。
ハナビラダカラはちっちゃいものクラブ入賞まであとわずか0.3ミリのFDが拾えました。右のイボは小さくてピカピカのFD!
フリジアガイやナスビバオトメ、初物のオレンジオトメフデも嬉しい収穫です。てっぺんまで完璧なルビーフタナシシャジクも綺麗ですね。カブトサンゴヤドリ幼貝は彫刻が非常に美しく、別種だったりしないかと思っていましたが、kudamakiさんにカブトだと教えていただきました。
2日目
二日目はバスに乗ってちょっと離れたポイントを見て回りました。
前半のこれまでに実績のあるポイントはいろいろ拾えましたが、新規開拓した浜はことごとく大ハズレでちょっとがっかり。とはいえ、次回以降のポイント選びに役立てられそうです。
Hポイント
前回はほとんどなにも拾えなかったポイントですが、今回は海が荒れた影響かずーーーっと海藻の打ち上げラインが続いていたので、それを辿りながら拾っていきました。観光客もよく来る場所ですが、午前中だったので落ち着いて拾えました。
収穫その① 中くらいの貝
イロアセアシヤガマ×3、クレナイアシヤガマ×7、ヒラアナゴウ、ヤガスリヒヨク×2、イササボラ、クモガイ幼貝?、ベニシボリ×2、フトスジアマガイ、カタベガイダマシ、クロダカラ、ナシジダカラ、アヤメダカラ亜成貝、カモンダカラ幼貝/成貝。
今回はイロアセアシヤガマが多数落ちていました。少し古びたものが多く、内側の真珠層がツヤツヤの美品はこの三つのみでしたが...。実物を見るとクレナイアシヤガマとの違いは歴然ですね。クレナイアシヤガマもいろいろな色も個体が拾えて嬉しかったです。(余談ですが、微小貝.comに掲載されているイロアセアシヤガマの写真には、クレナイがいくつか混じっていると思います)
他は念願のアヤメダカラ亜成貝が嬉しかったですかね。深く紫を帯びたグレーがなんとも美しく、惚れ惚れします。ベニシボリは二つ拾えましたが、左は色が薄く右は殻口が欠けていてちょっと残念...。
収穫その② 大きめの貝
ハチジョウダカラ、コモンダカラ×2、スソムラサキダカラ、モダマ。
ハチジョウ幼貝~亜成貝はごみに混ざって普通に転がっていました。
スソムラサキは口側は綺麗なんですけどね...。いつかFDを拾いたいものです。
収穫その③ ウニ。
クロウニ×4、ヒメクロナガウニ、リュウキュウナガウニ、ホンナガウニ、ムラサキウニ、シラヒゲウニ×5、ガンガゼモドキ、ミナミタワシウニ×3、タマゴウニ×3、ヒメタコノマクラ。
サイズ感が伝わりにくいですが、みんなちっちゃくてめちゃくちゃかわいい。右上の大きなシラヒゲウニで2.5cmほどです。ほとんど拾っていませんが、小さいクロウニとナガウニは大量に落ちていました。リュウキュウナガウニと小さいミナミタワシウニは初物。奄美でムラサキウニに出会うとは意外でしたが、やはり少ないのかこの一つだけでした。ガンガゼモドキやヒメタコノマクラもうまく処理できてうれしかったです。
Aポイント
前回大量のサンゴ礫と共にたくさんの貝殻が拾えていたので、かなり期待していた小さなポケットビーチです。しかし...今回は打ち上げ帯すらないスッカラカン状態。磯を回っていくつか拾えた程度でした。
収穫
ヒメショクコウラ、コモンダカラ、クリイロフデ、ヒメルリガイ、ユリヤガイ、ツマベニメダカラ、ナツメガイ類、サメダカラ。
打ち上げではヒメルリガイやツマベニの美品が拾えたのはよかったですね。タイドプールでは初物のヒメショクコウラ美品や綺麗なクリイロフデ幼貝が嬉しい収穫。サメダカラも完璧なFDです。
Tポイント
こちらは広い砂浜にずっと続く打ち上げ帯がありましたが、少し密度が低いというかゴミ中心の打ち上げ帯な感じでした。
良品も交じりましたが、途中で集中力が切れて浜の半分くらいしか見れませんでした...。
ここでの収穫。
シロシノマキ、ヒメシャコガイ、ソメワケカタベ、カモンダカラ亜成貝、ツヤハマシイノミ、ネジガイ、チャイロヘソアキゴウナ、ハタガイ、クビレタマゴガイ、クロダカラ、ハイイロイモ?、ムラサキアンボイナ、クレナイアシヤガマ×6、シロカメガイ、ベニシボリ×3、ノシメニナ、フリジアガイ、ツマムラサキメダカラ、ツマベニメダカラ。
ベニシボリはほぼ完璧なものが混じりました。嬉しい!クレナイアシヤガマも鮮やかな紅色が美しいです。シロシノマキは磯で拾った死殻で、状態は完璧です。ネジガイは残肉があったので蓋を回収しておきました。
3日目
三日目は一日目と同じホテル前の浜で、朝から昼前までの探索でした。時間はそこまで長くなかったですが、集中して拾ったので割といろいろと拾えました。
収穫その① 中くらいの貝
ベッコウフデ、ウスイロナツモモ、フデイモ×3、ミガキタケ類似種、リスガイ×2、ハナシフデ、ツヤイモ、サラサマクラ?×2、シチクモドキ、キバタケ、ムラクモイモ。
ムラクモイモは2018年にオゴクダで拾って以来の遭遇。割と状態良さげです。小さめのキバタケは一日の物より色濃くてうれしかったかな。ハナシフデも今までで一番状態が良いです。
その② 小さめの貝
ヤナギシボリタケ、シリオレホラダマシ、テツイロナツモモ、カゴサンショウガイモドキ、ハギノツユ×2、ベニアラレボラ、クチベニホラダマシ、キイロフデ、マユフデ、サバダカラ×2、ニセサバダカラ×2、チリメンダカラ、スソヨツメダカラ、アヤメダカラ、ハナビラダカラ、チドリダカラ×2、コゲチドリダカラ×2、イボダカラ×3。
いつものメンツ、といった感じです。チドリダカラ左の個体は哲明チックですが、表面にわずかにイボが見られたのでチドリとしました。一番右のイボは艶の残った美品です。ベニアラレボラの美品が拾いたい。
その③
フリジアガイ、イトマキオトメフデ、ホシヤマオトメフデ、アラレオトメフデ、タケノコモドキ、ハンレイフデ、ルビーフタナシシャジク、バライロアラボリクチキレツブ、ホソフデシャジク、Metanachis sp.、シノブガイ、ヒロベソナワメグルマ、ツマムラサキメダカラ×2、バラフシラタマ×2、コゲチドリダカラ亜成貝、チドリダカラorテツアキチドリダカラ亜成貝、テツアキチドリダカラ。
イトマキオトメフデは欠けてるし色も落ちてますが、結構レアな貝みたいです。沖縄で貝拾いされている方のブログで見かけていつか拾いたいと思っていたので嬉しい限り。ホシヤマオトメはボロボロなのはいくつも見かけていましたが、ようやく拾おうと思えるものに出会えました(といっても穿孔されてボコボコですが...)。初物のホソフデシャジクやテツアキチドリの美品も嬉しい収穫です。Metanachis sp.はツマベニマツムシの老成個体かなあなどと思っていましたが、ビーチコ仲間の方より別種、おそらく未記載種かもと教えていただきました。
奄美大島の収穫、あらかた整理完了。
— たかし (@takashi_sea) March 19, 2024
1日目、2日目、3日目、選別落ち&残念賞 pic.twitter.com/HHSjWOcc6e
↑全体ではこのくらい拾ってました。
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