ちゃっぴが日本語を教えている生徒(会社員の韓国人女性)と2人で地下鉄に乗る所だった。
ちゃっぴは、なにげなくコーヒーの自動販売機に目をやった。
韓国の自動販売機のコーヒーはなんと300ウォンなのだが・・・
一般コーヒーと高級コーヒーとに分かれている。。。
しかしその自販機はどちらも300ウォンなのだ!
勿論どちらもインスタントコーヒーではあるのだが、
どうせならと、いつもちゃっぴは高級コーヒーのボタンを押す。
韓国に来て、初めて自動販売機でコーヒーを買ったちゃっぴは、故障していると思った。
紙コップの中に出てきたコーヒーは、半分ぐらいしか入っていなかった からだ。
何度か買っているうちに、「半分が普通なのだ」と分かった。
砂糖がこれでもかーっと言うぐらい入っているので半分もあれば充分だった。
ちゃっぴが女子生徒に、、、
『コーヒーでも飲む?』 と訊いたが、
『飲みません』 と言うので、ちゃっぴだけ、飲む事にした。
この頃は、普通のコーヒーではあまりにも甘いので
ブラックコーヒーを飲むことにしていた。
すぐに電車が来たので、 ひと口飲んだだけで、紙コップを持ったまま乗り込んだ 。。。
電車は混んではおらず、立っているのはちゃっぴと、生徒さんだけだった。
暫らくすると、誰かが大きな声で叫んでいる。。。
珍しい事ではないので、気にもしないで話しをしていると・・・
どうやらそのおっちゃんは、ちゃっぴたちに向かって叫んでいるようなのだ?!
『おい、そのコーヒーこっちに持って来い! 』
???
ちゃっぴは初め、何を言っているのか判らなかったが、
何度も同じ事を言うので訊き返した。
・・・『このコーヒー??』
・・・『そうだよ!よこせ! 』
・・・『でも、もう飲んじゃってるんですけど…』
・・・『 いいから、かせ! 』
・・・『・・・・どうぞ』
おっちゃんは、ちゃっぴからコーヒーを奪い取ると飲み始めた。
しかし・・・
・・・『 何だこれ?砂糖が入ってないじゃないか! 』
・・・怒っている。
・・・『そうですよ。ブラックコーヒーですから。』
・・・『いつもこんなの飲んでんのか?』
・・・『はい』
・・・『 砂糖入ってないの飲んでんのに、なんで太ってんだ! 』

ゲゲーッ、大きなお世話だ!
その後もあーだこーだと、難癖を付けてきたが、無視していた。
「イヤなら飲むな!誰も飲んでくれとは頼んじゃいねーよ!」 と思ったが、
口にはしなかった。
ちゃっぴは降りる駅に着いたのでホッとしていると、おっちゃんがまた呼んでいる。
・・・『 ちゃんとこのコップ捨てなきゃダメだろ!! 』
紙コップを捨てろと言う。 見ると全部しっかり飲んでいた 。
電車を降りると、生徒さんが何度も
『すみません、すみません』と謝っている。
『同じ韓国人として恥ずかしいです』・・・
逆に、ちゃっぴのほうが申し訳ない気分になって、
ちゃっぴは、ニコニコと、、、
『面白かったよね!どこの国にもあんなおっちゃんは居るよ』
と言ったが、
よく考えて見ると、 日本では一度もあんなおっちゃんに会ったことはなかった 。



