ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ヤフー(Nasdaq:YHOO)の取締役会は、米マイクロソフト(Nasdaq:MSFT)によるヤフー買収に対する代替案について協議するため、11日に会合を開く。しかし関係者の多くは、米ニューズ・コーポレーション(NYSE:NWS)の参加なしで、マイクロソフトがヤフーを買収することが最も可能性の高いシナリオと依然として考えている。
ヤフー買収をめぐる攻防の裏にあるのは、インターネットに流れる広告を取り込み、グーグル(Nasdaq:GOOG)がネット検索広告で勢力を拡大するのを阻止しようとしている、インターネット・メディア大手間の争いだ。
マイクロソフト単独のヤフー買収案以外に、タイム・ワーナー(NYSE:TWX)がヤフー株約20%と引き換えに、インターネット部門AOLをヤフーの下に統合させるといった案についても、ヤフー取締役会は協議するもよう。事情に詳しい筋によると、もうひとつのシナリオは、マイクロソフトと、ルパート・マードック氏率いるニューズ・コーポレーションが、ニューズのマイスペース、マイクロソフトのMSN、ヤフーを統合し、別会社を設立することだという。ニューズは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などを発行するダウ・ジョーンズを傘下に持つ。
しかしマイクロソフトに近い筋は、ヤフー買収でマイクロソフトがニューズを引き込む可能性は小さいとしている。一方、AOL・ヤフー連合構想に対しては、ヤフーの一部大株主が懐疑的な姿勢をみせているという。これら株主の考え方について詳しい筋が明らかにした。
こうした攻防は少なくとも、ヤフーがマイクロソフトからより高い条件を引き出すのに役立つとみられる。ヤフー株の10日終値は前日比82セント(2.95%)高の28.59ドル。
多くのアナリストや投資家は、マイクロソフトがヤフーに提示している条件を引き上げれば、買収は可能とみている。マイクロソフトは1月31日に現金と株式交換による買収をヤフーに提案したが、ヤフーの取締役会は2月11日、「ヤフーの価値を過小評価している」としてこれを拒否した。1月31日時点では、買収金額は総額446億ドル、1株当たり31ドルだったが、その後のマイクロソフト株の下落で減少している。マイクロソフトの10日終値に基づくと、1株当たり29.34ドル、総額422億ドルとなる。中心的な問題は、スティーブン・バルマー最高経営責任者(CEO)率いるマイクロソフトが条件を引き上げる用意があるかどうかだ。
ヤフーの取締役会は、11日の会合では方向性について大きな決定は下さない見込み。事情に詳しい筋によると、ヤフーの選択肢をめぐっては来週が山場となるもよう。