家と病院と保育園と買出し
ニッシ出産後の話しです。
ニッシは約3ヵ月早く産まれたので小児科のNICUとICUで3ヵ月過ごして、順調に成長して何事もなく無事に退院しました
この3か月間の私は既に退院しているので、家から車で小1時間かけてニッシに会いに行く生活を送ってました。
病院の滞在時間は特に制限はなかったのですが、私は1時間くらいしか居られませんでした
なぜなら往復の時間を考えながら、イッシの保育園送迎時間もあり、洗濯や買出しなどの家事の時間も確保しないといけなかったからです
ほぼ毎日が、家から保育園、家から病院、合間に買出しのパターンで1日終了でした
買出しは食品やオムツなどの日用品で毎日ではないですが、よく買い忘れが多く2日に1回は行っていたような気がします
また、病院は基本的に母乳を推奨していたので私がいない時に替わりに飲ませてもらう母乳の準備もありました。
目の前に赤ちゃんがいないのに母乳を絞り出す時の切ない気持ちは忘れられません
病院の看護師さん達は優しくて「退院したら忙しくなるから、今のうちに休んでおきなさい」と私の代わりに授乳や沐浴を快く引き受けてくれてました。
あの頃、一番甘えさせてくれたと思います。
今考えると、優しさを素直に受け止めて自分の身体をもっと休ませてあげれば良かったかもしれません。
でも、出産後の母親なら自分がやらなきゃと責任感で意地になったりするんでしょうね
私のような状況なら、本当なら私がもっと頑張らなきゃいけないのにとか考えてしまうと思います。
あの時のこれが正解だった!というものはないですが、もしも自分の周りに頑張りすぎてるお母さんがいたら「もっと甘えていいんだよ」って教えてあげたいです。
ちょうどイッシの出産時にできたママ友の1人も、ニッシが入院中に出産したので別のママ友が「会いに行こう!」と誘ってくれたのですが、私が先に出産したのに赤ちゃんを抱いてないという複雑な気持ちがあり躊躇してました。
また、会いに行く時間を作るために、割かないといけない時間があるので本当に悩みました。
返事遅れて結局、やはり会いに行こうと思い一緒に行ってきました。
久しぶりに会えて嬉しかったですが、行かない方が良かったと思いました
ママ友達がニッシと私の状況を励まそうとして掛ける言葉が、余計に辛く感じてしまったからです
本当に私にしか分からない辛さなので、分かって欲しいわけでもないので仕方がないことなのです。
仕方のない事があると知ったので、自分が辛い時にわざわざ人に会うのは避けた方がいいと考えてしまうようになりました。
それ以降ニッシが退院するまで、私が友達や知り合いに会いに行く事はなかったです
さてさて、
沖縄の出産事情について、私の思いを書きたいと思います。
まず沖縄は、大きい方の島を本島(ほんとう)、その他のの島々を離島(りとう)と呼びます。
次に本島をさらに3つに分けて、北部・中部・南部と呼ばれています。
本島内でも、産婦人科の数が多いのは那覇を含む南部です。
次に多いのが中部、そして北部だと選択肢も少なくなってきます。
私が本島在住なので離島の産婦人科事情には詳しくないのですが、おそらく選択肢はほぼないと思ってます。
私はハイリスク妊婦で県立の大き病院に入院して、出産、その後ニッシが長期入院生活を送りました。
私の場合、家族が車で行き来できる場所に病院もあり不安なのは「無事に産まれるか」「無事に育っているか」「無事に退院できるか」といったものでした。
この入院生活で、出会ったお母さん達の状況がとても歯がゆく感じたので共有できればと思います。
まず、出産に問題事がある妊婦や、産まれた赤ちゃんに精密検査や対処が必要な場合は中部と南部にある県立の大きな病院に移されることを念頭に読んでもらえたらと思います。
【ケース1】
本島北部で出産、その後赤ちゃんの心音に異常があった為、検査入院で片道2時間の病院に赤ちゃんが入院。
お母さんは他にも子供がいる中、赤ちゃんに会って母乳を届けるために往復4時間かかってました。
近所に親戚が居て泊めてもらおうか悩んでましたが、結局は他の子の学校もあるしで諦めて退院するまで通ってました。
【ケース2】
離島で初めての妊娠中、ハイリスクと判断され本島の大きな病院へ入院することになりました。
まず、離島から本島への飛行機代が夫婦でかかったそうです。
その後、長期入院になることをみこし病院付近で賃貸の住居を契約したそうです。
その後、落ち着いたので住居はそのままで旦那さんが一旦帰ることになりました。
赤ちゃんは早産で、今度は赤ちゃんが長期入院生活になったので旦那さんも何回か往復して会いに来てました。
その後、無事に退院して家族3人揃って飛行機で離島へ帰ることができました。
以上の話を聞いて、私は絶句しました。
出産や新生児の為に、想定以上にかかる時間や費用の大きいことに驚きました。
他にも、産まれてきた子に障害があり、仕事を辞めなくてはいけなくなったお母さん達がいること。
沖縄は出生率が全国一なのに、もしもの時に厳しい状況で出産に挑まないといけない事が多い環境だと感じました。
仕事を辞めないと、子供を育てられない状況だと全国的にも多いと思います。
そういう事を含めて出産する環境作りについて、行政がやるだけじゃない何かを作りたいとずっと考えてました。
私も考えてるだけで何の役にも立ってませんが、いつか、という気持ちだけは持ち続けて行こうと思ってます。
ずっと誰かに話したくて、誰にも話せなかった話です。
最後まで読んでくださりありがとうございます