こんばんは!
あれは邪悪でした。
子供の頃はそんな言葉知らないし
どういう気持ちなのか
説明出来ないし
自分でもよくわかりません。
ただ怖い。
すごく怖いんですけど
親の言う「怖い」とは違います。
不思議と教室の自分の席に正座して
独特の持ち方で筆を持ち
お手本をなぞって書いている様は
1時間前のことのように思い出せるのに
なんでですかね?
いくら考えてもお人形を思い出せません。
先生も奧さんも欠片も思い出せません。
10年くらい前ですかね?
書道教室があった所に行ってみました。
何か新しい建物が建っていたはずですが
それすら覚えていません。
何故かあれの記憶は曖昧です。
同じ教室に通っていたことが大人になって
判明したヒーブーと話していると
次々思い出して震え上がるんですが
私も彼女もすぐに忘れてしまうんです。
今こんな(霊媒)ことをするようになって
改めて考えてみました。
昔の市松人形の髮は人毛でした。
艶やかな髮は若い娘のもの
どういう事情で髮を売ったのでしょう?
今から6~70年前のこと
戦後の混乱期でしょうか?
これからの話は歴史ではなく
私の霊視鑑定?というか
幻覚と思ってくれても良いです。
先生の市松人形の髮は
貧村の12才の女の子の死体から
刈ったものだと思います。
すべてのものに餓えていた女の子。
魂は売られた「髮」に憑きました。
女の子が憑いた髮は
女の子が夢にも見たことがない
美しい市松人形の姿になりました。
女の子は眩い街を見て裕福な人々を見て
狂っていきました。
あれも欲しいこれも欲しい全部欲しい!
欲に狂った魂は悪霊と化します。
子供が欲しかった先生夫婦は
ふとデパートで見掛けた
市松人形に惹かれ買いました。
若い先生夫婦が
悪霊憑きの市松人形に
つかまったのです。
子供なんて生ませるわけありません。
奥さんは多分
3度は流産しているはずです。
市松人形は先生夫婦という
やさしい両親を手に入れ
先生夫婦が自分たちの本当の子供を
欲しがらないように見張っていました。
生徒たちを先生に
近付けないように見張っていました。
市松人形が立って教室を
ギロギロと見回しているのを
怖がっていたのは
1人や2人じゃありません。
敏感な子供は睨まれただけで2度と来ません。
すぐに辞めてしまう子供も
多かったと思います。
それでも
いくらでも生徒は集まりました。
そういう時代でした。
私は何故辞めたのか覚えていません。
あれは私をすごく嫌っていたので
何か怪我をさせられて辞めたと思います。
何故
嫌われていたかって?
あれが先生と奥さんの
首にかじりついているのを
見てしまったからじゃないかなぁ。
こんな
ふうにね。
このお人形
まだ生きていると思います。
新しい両親のもとで……
「千祓の祈願 四百七十六回」
とほかみ えみため
はらいたまえ きよめたまえ




