前々回、飲食業界の
・雇用の間口は広いのに、出口(現場の次のキャリアステップ)がとても少ない
・全国チェーン店であっても、地域経済への影響は限定的
という2点を変えるようなモデルを実現したいと書きましたが、
今回は「全国チェーン店の地域経済への影響」について書きたいと思います。
全国チェーンの多くは、食材等を本社一括調達による大量仕入れでコストを下げて、
各地方の店舗に供給する形を取っている所が多いです。
とても合理的で素晴らしいし、それ自体はもちろんありだと思います。
そもそもチェーン店の大きなメリットの一つに、
品質が担保されている安心感というものがあるので、まったく否定はしていません。
その代わりと言っては変かもしれませんが、全国チェーン店には、地域密着のお店が持っている、面白さ・遊び・ご当地食材の驚きといったような要素がまったくなくなってしまいます。
せっかく旅行に行った先で、どこでも食べられるチェーン系のお店に入ろうとする人はすくないというのが、分かりやすい例ですかね。
別に普通の事ですし、十分に素晴らしい事なのですが、
全国チェーンの飲食店は、その地域の人達の「消費」のみで回っていて、
地域経済への影響としては、お店で働く人達の雇用が生まれているに留まってしまいます。
しかし、地域の「消費」だけでなく、「生産」も絡めるようなチェーン店になったらもっと面白いなと思いました。
「生産」も絡めるというのは・・・
全国チェーン店なのに、各地域ごとに、地域食材(海/山の幸など)を利用したいという事です。
つまり簡潔に言うと、理想論としては、
「全国チェーンのブランド」
「地域店舗の面白さ」
の両方を兼ね備えたお店ができたら一番いいなと。
でもそんなお店は現実には存在していません。
なぜかと言うと、簡単に言えば、
現在の大手チェーンは本社が大きすぎる事と、
上記の理想論の実現と本社の利益額の最大化が相容れないものだからです。
全国規模のお店の場合は売上が億単位ですから、原価の0.1%単位の変動が、
業績に大きく影響してしまいます。
もし、今の大手チェーンで、一部商材のみであっても、
地域ごとで独自商品を作った上で、仕入れなども地域でやろうと言おうものなら・・・
もう、調達部門から経理から品質管理から、
本社機能の全ての部署から怒られる事は確実でしょうね。
なので、理想のチェーンを実現させる為には、
「本社機能を極力小さくする」
「地域店舗は分社化して経営もしくはFCエリア経営をしてもらう」
という事が必要になるという結論になるかと。
このような形で、実現したい事と、それに向けて必要な事は整理できたので、
後は、それをどうやって実現させるかという一番難しい話が。
また次回に続きます。