こんばんは、年の瀬ですね。


ここボストンは、今日は刺激的な寒さでした。


今回はデジタルブックリーダー(以下DBR)なるものについて議論したいと思います。
http://www.amazon.com/


私は子供の頃から本が大好きで、今でも年間で段ボール箱5箱分くらい本を買います。


さて、では本業界における革命的製品について結論から言います。








私は非常に不満である。







誰が自分で金出して買うかバカ。




そもそもDBRってなんですか?っていう人達のために簡単に紹介すると、


まーipodの本バージョンみたいなもんです。


有名なのはアマゾンが出しているKindleですが、日本ではまだあまり出回って無いと思います。http://www.amazon.com/

Kindle自体は買うことができますし、Wirelessを利用して洋書をどこででもアマゾンストアからダウンロードすることができます。


日本語の本がまだというわけです。


スキャンされた本がデジタルベースでipodのように持ち運べるというのが製品の利点なんですが、この製品にはちと問題があります。


とりあえずipodを買った時のことをイメージしてください。


itunesからダウンロードしたものよりも、TSUTAYAで借りてきてコピーしたとか、自分が既にCDとしてもってるものを入れたとか、友人からファイルを貰ったとかで、基本無料、もしくはできる限り安く曲を集めようとしたと思います。


同じことをDBRでできれば最高なんですが、残念ながら今の段階ではできません。


例えば、私は漫画なんかは結構持ってます。


こういったものはかさばるので、こういうデジタルリーダーに全巻入れることができたらなんて便利なんだろうと思います。


しかしながら、ここで問題が発生します。


持ち運びたい本が、自分の本棚にある漫画等であった場合、既に持っているにもかかわらず、あらためてデジタル版を買わなければいけないのです。


これはひどいです。スキャンして、中に簡単に入れられるとか、商品コードを利用して無料でダウンロードできるとかの措置をしない限り、無料で自分の本がリーダーに入らないわけです。


それに追い討ちをかけるように、デジタルバージョンの価格が、普通の本の値段と大差が無いと言うのが現状です。


定価16ドル、アマゾン価格で12ドルの商品のデジタル版が大体9.99ドルくらいです。


つまりたったの2ドルしかお得ではないんです、、、


Kindleの値段が258ドルなので、129冊本をダウンロードすると、大体元が取れる計算になります。


CDが1000円だったのに対して、itunesは99円という価格で音楽を配信しています。


音楽に関しては無料と競争しなければいけないので、ここまで下げざるを得なかったというのもあると思いますが、消費者はそういった企業の都合は無視します。


Kindleでがっつり利益が出るんだから、ダウンロードの本は15ドルのものが3ドルとか、それならいいやと思うくらいの価格設定をしてもらいたいものです。


とにかく本は原価ギリギリで販売すべきです。アマゾンには頭のいい人がたくさんいますので当然彼らもそれは理解しています。


それでもこういった価格帯を設定してくるのは、我々消費者がバカにされているようなものです。


Appleはipodとitunesでipodからしか利益を出していません。


厳密にはitunesからも出ていますが、Apple自体に音楽を消費者がダウンロードしてそこから儲けてやろう、という気はありません。


しかし、itunesの利便性を生かして、ipodを売って儲けてやろうとはもちろん思ってます。


ところがアマゾンは、Kindle売って儲けて、デジタルダウンロードからも儲けてと考えているんでしょうが、そんなアマゾンぼろ儲けの図式を他の企業が黙ってみているわけはありません。


ほんとにとんでもない企業です。ちょっと落胆しました。


現状は白黒なんですが、今後それが携帯電話の進化のように、どんどん高性能になっていくであろうことは明白です。


つまりはやく買った人は損をするわけです。(ちなみに先ほど言ったように、現在の価格は259ドルで2007年11月当初は399ドル!!)


2年で約150ドルの値下げはでかいです。


こういった消費者をリスペクトしない価格設定なんて良いのかと怒りを抑えきれません。


もちろん経済学的なセオリーを引用するならば、今買う顧客層はアーリーアダプターに当り、もっとも利益を取れる客層ですので取れるだけとって、値下げしていくのが常道ですが、やりすぎです。


2次収益も作れるモデルなんだから、Kindleを無料に近い価格で販売するなり、デジタルブックを安くするなりどちらかで対応してくれなければお金が掛かりすぎるので、とても購入もしくはプレゼントする気になりません。


まーでも私が描くようなサービスが流通してしまいますと、古本屋さんのビジネスモデルは危なくなるだろうと思います。


漫画喫茶も多少影響を受けるでしょう。


その他もろもろの事情から、日本ではとりあえずまだです。


しかしながら上記のようなサービスが数年以内に不満の無い価格帯に収まってきた場合、このサービスは非常に優れたものとなります。


将来性は高いが現状手を出すべきではない、という感じですね。


なのでこれを読んでる皆さん、購入は熟考してからにしましょう。