随方毘尼 | 創価の光

随方毘尼

仏法は、時代・地域・人種・性別・年齢を問わず、万人に共通の根本法則です。そのうえで、仏法は、さまざまな文化の多様性を認め、その在り方を最大限に尊重します。そうした仏法の考え方から出てきた法理の一つに随方毘尼があります。
これは、随方随時毘尼ともいい、仏法の根本の法理に違わないかぎり、各国・各地域の風俗や習慣、時代の風習を尊重し、それに随うべきであるとした教えです。
「随方」とは、地域の風習に随うこと、「毘尼」とは、戒律の意味です。
日蓮大聖人は「此の戒の心はいたう事かけざる事をば少少仏教にたがふとも其の国の風俗に違うべからざるよし仏一つの戒を説き給へり」(御書1202ページ)と仰せです。
要するに、正法という根本基準を立てたうえで、成仏・不成仏という仏法の根本原理に関する事柄でなければ、一般の風俗、世間の普通の約束事を尊重し、用いていくことを説いているのが日蓮大聖人の仏法です。