旧JAS「レインボーセブン」や嵐ジェットとして活躍したボーイング777「JA8979」 退役でアメリカへ

 

2021年に定期便で運航していた「JA8979」 (Soutaさん 2021年2月14日撮影)

 

 

日本航空(JAL)は2022年1月6日(木)、ボーイング777-200型、機体記号(レジ)「JA8979」をアメリカにフェリーしました。「JA8979」は、日本エアシステム(JAS)で「レインボーセブン」、JALでは「嵐ジェット」など様々な特別塗装機として運航され、注目を集めた機体です。

 

この機体は、プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製のPW4000エンジンを搭載し、2021年2月20日(土)に伊丹発羽田着JAL104便が最後の定期便でした。アメリカで発生したPW4000エンジンのインシデントを受け、アメリカ連邦航空局(FAA)に続き、航空局も運航停止を指示し、JALはPW4000エンジン搭載の777を全て退役させ、これまで羽田空港で保管されていました。運航停止の一部緩和を受け、1月5日(水)に羽田から中部国際空港(セントレア)へ移動し、セントレアからホノルルへ向けて離日しました。

 

「JA8979」は1997年11月、日本エアシステム(JAS)が導入した機体です。導入時は、一般公募で約1万点の作品から選ばれたデザイン「レインボーセブン」特別塗装機として運航されました。このデザインは左右非対称で、ロゴ「JAS」は機体左側は前方に、右側は尾翼に記され、レインボーカラーが印象的な塗装で当時としては珍しく注目を集めました。

 

 

 

JAL・JAS統合で2004年にJAL所属機となって以降、2005年7月から12月に「ムシキングジェット」、2012年10月から2013年2月にかけて「嵐ジェット 2012」、2016年4月から11月にかけて「がんばれ!ニッポン!2016」、2018年3月から12月にかけて「SAMURAI BLUE 応援ジェット 1号機」の特別塗装機として運航され、多くの注目を集めました。

 

2012年10月〜2013年2月の「嵐ジェット 2012」 (Espace77さん 2012年11月4日撮影)

 

 

2018年3月〜12月の「SAMURAI BLUE 応援ジェット 1号機」 

(おしるこピーチさん 2018年4月22日撮影)

 

なお、PW4000エンジン搭載のボーイング777型のアメリカへのフェリーは、2021年12月16日(木)にセントレアからヴィクターヴィルへフライトさせた「JA773J」に続く2機目です。航空局は12月、PW4000エンジン搭載の777について、フェリー便など定期便以外の運航は、安全性を担保した上で承認しています。