Wanna One 韓国ファンが再結成を恐れる理由

 

 

Mnetの人気オーディション番組『Produce 101 シーズン2』が輩出した人気アイドルグループ、Wanna One(ワナワン)。2019年に解散した彼らだが、去る11月3日にWanna One再結成に向けて、CN ENMが前向きな議論を重ねていると報じられた。果たして、韓国ネットユーザーの反応は‥。

 

2019年、約束だった”解散”を迎えたWanna One(ワナワン)。

 

Mnet『PRODUCE101 シーズン2』で結成されたWanna One

Mnet『PRODUCE101 シーズン2』で結成された、Wanna One。

(画像出典:Wanna One公式Twitter)

 

 

Mnetの人気オーディション番組『PRODUCE 101 シーズン2』が輩出した11人のアイドルは、約1年半もの間(*2017年6月~2019年1月)トップに君臨し続け、スポットライトを浴びた。

 

*結成日は2017年6月17日だが、デビュー日は2017年8月7日。

 

韓国の巨大メディアグループである、CJ ENMの全面的なサポートの下、Wanna Oneはプロジェクトグループとしては前例のない人気を博した。

 

いまだに多くの音楽ファンは、パワフルさと清涼感を持ち合わせた、最高の男性アイドルグループとして、彼らを記憶しているだろう。

 

そんなWanna Oneにまつわる、ある一報が飛び込んできたのは、11月3日の事。複数の韓国メディアが「Wanna Oneの再結成に向け、CN ENMが前向きな議論を重ねている」と報じたのだ。

 

CJ ENMが明かしたとされる、再結成におけるグループ活動の柱となるのは、以下の3つである。

 

  • MAMA(Mnet Asian Music Awards)への特別出演
  • コンサート
  • アルバムのリリース

Wanna Oneの再結成議論が波に乗ればの話だが、ファンにとっては、早ければ今年12月に行われるMAMAで、彼らが完全体でステージに上がるシーンを目撃するかもしれない。

 

多くのファンが、さらなる朗報を心から待ち望んでいる‥かと思いきや、韓国ネットの反応は、なぜか冷え込んでいる。

 

韓国の主要オンラインコミュニティーでは、歓喜の声よりも心配の声の方が圧倒的に多いのだ。

 

(批判を恐れずに言うと)オーディション番組出身としては、史上最高のグループだったはずのWanna Oneの再結成に、なぜ”歓迎の声”が聞こえてこないのだろうか?

 

その理由を、韓国ユーザーの声を交えて解説したい。

 

まず、韓国ネットユーザーが注目するのは、MAMAである。

 

アジア最大級の音楽授賞式『MAMA(Mnet Asian Music Awards)』

アジア最大級の音楽授賞式『MAMA(Mnet Asian Music Awards)』。

(画像出典:YouTube Mnet K-POPキャプチャー)

 

 

年末恒例の、K-POP最大の”お祭り”であるMAMA。その主役となるアーティストのノミネートラインアップが、本日(11月4日)公開される。

 

多くの現地ファンが、本格的なMAMAシーズンの幕開けに伴って「Wanna OneをMAMAのプロモーションに活用しているのでは?」と疑心を抱く。

 

また一部のネットユーザーからは「Mnetは、話題作りには長けているから」「来年のこの時期も、またこんな報道が出そう‥」という声も聞こえている。

 

さらに、Mnetの人気オーディション番組シリーズの度重なる操作疑惑により、Wanna Oneも”操作アイドル”というレッテルが貼られる可能性があると危惧する声も。

 

Wanna One同様、既に活動を終了しているIZ*ONE(アイズワン)は、操作疑惑が浮上した2019年11月から活動終了を迎えた2021年4月まで、”操作アイドル”、”接待アイドル”という、望ましくないイメージに泣かされ続けたのは事実だ。

 

2021年4月に活動を終了したIZ*ONE

2021年4月に活動を終了した、IZ*ONE。(画像出典:IZ*ONE公式Facebook)

 

 

Wanna Oneファンにとっては、再結成がもたらすだろう期待よりも、自身の応援する(していた)アイドルグループが、不名誉な議論に巻き込まれてほしくないという思いが大きいため、再結成報道には喜んでばかりもいられないのが本音のよう。

 

そしてもう1つ、一部のメンバーはアーティストや俳優としての不安定な期間が過ぎ、すでに安定感が増しているという現状も理由のようだ。

 

もし、Wanna Oneとして再結成することになれば、ようやくここまで築き上げた”個人ブランド”が、Wanna Oneというチーム名に押されて、再び埋もれてしまうのではという警戒心がある。

 

一方で、「個人でやってみて、その大変さを知ったんだね」「コロナが終わり、オフラインや海外公演ができるという期待感が高まっているから(Mnetが動き始めた)」「K-POPビジネスに本格的に参入したCJとしては、すでに商品価値が証明されたWanna Oneというオプションを捨てきれないよね」など、元メンバー側と、CJ ENMの交感はごく当たり前だという意見も目立っている。

 

果たしてこの話は現実のものとなるのか、それとも期待と不安で終わってしまうのか‥。