このホテルには巨大なリスがいた。リスって云うよりもネコより少し小さいくらい。シッポも含めた体長はネコを十分凌ぐもの。彼らがレストランの天井付近を動き回っていた。ヤマ登りしていても野生のリスを見られる機会はなかなかない。たとえ見つけられたとしても彼らはすばしっこい。雌阿寒岳の登山中に見掛けてもすぐ木陰に隠れてしまうのだ。

 

このレストランでは普通サイズのリスやつがいの孔雀にも出会えた。野生の孔雀ってネパールにもいたなあ。

 

 

<本当にリスなの?>

 

この日は別のホテルスタッフと一緒に岩登りへ行く。と言っても自転車を漕いで隣りの村まで行く感じだった。1時間くらい漕いだのか。微妙なバランスでどうにか安定している岩に登る。

 

<小枝で支えるられるの?>

 

小枝をいくつも立て掛けて巨岩を支えるなんて、実際には何の用もなしていないだろうと内心では笑ってしまった。でも実はこの後、全く同じ光景を日本国内でも見てしまった。これには参った。

 

私は開腹オペをキッカケにしてここ10年ほど山登りを月次イベントにしている。日本百名山の瑞牆山(山梨県)に登った時の事だ。瑞牆山は前半こそ普通の登山道だが、桃太郎岩の先を登り返していくと両手両足を使って岩を乗り越えていくスタイルに変わる。これは難儀だけど、それでいて楽しい。アスレチック感覚で登れる山なのだ。

 

その途中にまさしくスリランカの大地で見たのと同じ光景を目にする事になったのだ。こんな細い木の枝で岩を支えられる訳はない。でも、もしかして「塵も積もれば山となる」の喩え通り、この小枝の塊が如何ばかりの役に立っているのだろうか。日本で同じ光景を見ると別の感想を抱いてしまうのはちょっと不遜なんだろうけど、それが登山している時の率直な感想だった。

 

話は思いっきり飛ぶけど、ミャンマーに金色の丸い岩が器用に崖地に乗っかっているスポット(ゴールデンロック:チャイティーヨー・パゴダ)がある。私がかつてミャンマーを旅した時にはヤンゴンとマンダレーで精一杯だった。とてもそこまで足が回らなかった。

 

でも、日本にも奇岩はあるもので、御在所岳(三重県)の中道登山道に立ちはだかるおばれ岩や地蔵岩などはユニークだ。地蔵岩は2つの岩が屹立しているその上に、立方体の岩が奇跡的に乗っかっている。

 

森吉山(秋田県)の冠岩も下の岩の接地面は狭くて、その上にふた回り大きい岩が乗っかっている。実は初めて森吉山を歩いたのは3月の雪山だったので冠岩の存在すら知らずにいた。紅葉の時期に再訪して鳥居の奥の姿を知った。

 

<この日のガイド氏は若者>

 

午後は別のスタッフと村を歩く。道すがらlocal-foodを教えてもらう。Woodappleとか言う固い木の実を割ってくれる。味は覚えていないけど、ジャムに加工するって言っていた。【註】このウッドアップルだが、呼称に誤りがあったかも知れない。ずっとウッドアップルと覚えていたものの、旅日記にはブッダストーンと書かれていた。

 

EGBラベルが張ってあるのは、ノンアルコールのGinger-beerだ。子供も呑んでいるもので普通に美味しい。ジンジャーエールより刺激あり。

 

<<別のガイド氏とWoodapple>>

 

 

Ginger-beer

 

水遊びってどこでするのかと思っていたら、自転車で着いた先は前日にカヤックした湖だった。決して透明な水面ではなかった。念の為に聞いてみると洗濯しているオバちゃんは「魚はいないよ」との事。いやいや、何度も魚に足を咬まれた。話が違うじゃないか。帰路で、ガイド氏が「ここで釣った魚がフィッシュカレーになるんだ」と教えてくれた。
 

葉っぱに包んだランチボックスも嬉しかった。

 

<ランチ>

 

このMud-Houseでは3時のおやつも出てきた。柏餅みたいな体裁だけど食感は羊羹みたいなもの。見た目と味は微妙だけど多分自分から進んで食べるものじゃなかったので、これもありがたい経験だった。

 

local-food

 

【2022.10.30】赤字部分を加筆修正しました。
【2022.12.6】赤字部分を加筆修正しました。