(今回のベトナム旅行は広州経由のCZ便だったので、一泊した。)

 

中国は、上海、厦門、杭州、成都、北京、シルクロード(ウルムチ/敦煌/西安)、桂林、青島などに次いで8回目の入国。空港から市内まで地下鉄で1時間。僅か9元(RMB:約150円)だった。案内板はないし駅員はどこにもいないし、上海とは異なり漢字を読めない外国人には極めて分かりにくい仕組みだ。券売機も銀聯カードは使えないのに、アリペイ「支付宝」は対応していた。電子マネーが急速に普及しているのだとビックリ。そんな環境なので地下鉄の車内は99%中国人だった。

 

空港も地下鉄も街も、珠江の中州に立つ広州Shangri-Laホテルもピカピカだった。あれだけのインフラを短期間で完成させてしまう中国パワーは凄い。東京並みの街をいくつでもポッと作ってしまうのだ。上海で例えると浦東みたいな新興地区に立つ広州Shangri-Laの周囲も未だ半分くらいは開発途中で更地か工事中だった。国内に1020はこの規模の都市ができているんじゃないか。恐るべし。

 

今回は広州の旧市街を回る時間がなかったが、軽く珠江新城(Pearl River New City)を彷徨う。街並みもビジネスマンの様子も新宿高層ビル街やお台場と変わらない。場所柄だろうが、西安や桂林、青島などで感じた猥雑さとは無縁だった。

 

<読めそうで読めない中国語。Guangzhouは広州の意>

 

街がどんなに無機質に変化していっても、広州人の素の姿は100年前とあまり変わっていないんじゃないか。Shangri-Laフロントの女性は私と同じくらいの英語レベルで相手の言わんとする事を汲み取れず、お互いに笑うしかなかった。かつて、ブラジル・サンルイスの観光案内所で「(私はポルトガル語しか喋れないけど)あなたは何語を話せるの?」「日本語だけだよー」と大笑いして以来の事だ。それでも、事務的な応対で済ませる事なく、私が示したいくつかの住所からもっとも近い場所をスマホで検索して親切に行き方を調べてくれた。オフィス街の銀行でも、警備のおじさんだけが人懐っこく昔ながらの笑顔で笑っていた。