次男のチャリ、シングルギヤのビスマークを多段ギヤ化できないかと目論んでいました。
現在お散歩用の平坦オンロードにちょうど良いギヤ比になっていますが登りやオフロードでは苦しくなってしまうし、下りでは逆に足りなくなってしまうことも。
変速機は偉大です。速度や負荷の変化に対し出力側の回転数を保ってくれます。クルマだとエコカーであれば速度が変わってもCVTがエンジン側を燃費の良い回転数に保ってくれますし(ちゃんとエコドライブすればねw)、レーシングカーであればエンジンの出力回転数に合わせてギヤをクロスレシオ化することでパワーバンドを維持して速く走らせることができます。
自転車でもギヤの選択肢があることは上手に使えばロングライドで脚を残せますし、負荷や速度の変化するコースをより速く走れます。クルマより使える回転域の少ない人間ならなおさらでしょう。最近ではロードバイクのカセットもより複数のギヤを選択できるよう12速化されていってますし、スプロケットの歯数も種類があって乗り方に合わせて検討できるようになってますよね。
しかし多段ギヤの子供用自転車って20インチ以上しか無い…。
ということで作りましょう!
多段ギヤにはママチャリに多いハブ内装式とロードバイクみたいな外装式がありますが今回は内装3速のハブを使用します。
というかホイールが16インチだと外装式のディレイラーのケージと路面のクリアランスが確保できません。20インチ以上でしか採用されないのもこの辺りが理由のひとつじゃないかなと思います。
それと小さな子供には最初は3速くらいでいいかと。長男がメサ(=7速)に乗り換えたときなんですが、はじめはギヤの使い方が分からず、ギヤを上げてと言うとグリップシフトを一気に回してトップギヤに。下げてと言うとローギヤまで落としてしまってたんで、次男には「かるい・ふつう・はやい」の3つでまずは使い方を覚えてもらおうかな、と。
ベガスの6速化はその布石でもありました。
NEXUS INTER-3
ベガスのNEXUS INTER-3のコグギヤはちょうどビスマークと同じ16T。2速がギヤ比1(直結)なので今と一緒。1速が0.733なので今より軽くなって、3速が1.364なので今より速くなります。「かるい・ふつう・はやい」です。
しかしNEXUS INTER-3ハブは28本スポーク。ビスマークのリムのスポーク穴は20Hなので組替えはできず28Hの16インチリムを探す必要がありました。Amazonなど国内通販では見つけきれず久々にAliExpressを使用。
AliExpressは中国の大手通販サイトです。使い方はそんなに詳しいわけでは無いので他のサイトにお任せしますが結構なんでもあります。それこそ今回探していた28Hの16インチのリム単品もいくつか選択肢があったくらいです。注意すべきは売り手および品物の見極めと納期でしょうか。
注文から20日ほどで無事同着。
肝心の中身を撮り忘れてますが到着したリムは幅が狭い…。リム幅2センチくらいしかありません。「16×1.5」の表記を見て注文したんですが「1.5」ってリム幅のことじゃなかったのか??
2.25インチ幅のタイヤでは明らかに適正外リム幅ですがタイヤ仮組みしたら一応組めそうだったんでとりあえずそのままいってみましょう。
ホイール手組みと聞いて一番の難関がスポーク長の選択だと思います。私も一応勉強しようとはしたのですがスポークの組み方やハブの幅で三次元で三角関数が関わってきて難しすぎる…。 なので
実測でw
内装ギヤハブはカセットスプロケットの入るハブと違って左右対称。ベガスの外したスポークも全て同じ長さだったため選択するスポークは1種類のみ。ハブ幅とリム幅も考慮してセンターを出してベガスのスポークを同じ組み方で並べて実測しました。
全周ともに135mm
スポークは36本入り1500円でAmazonで発見。しかし配送予定日は2週間から1ヶ月後。結局中国からか?w とりあえず1500円の投資をして待ちます。途中「シルバーは生産終了で在庫もないから黒でいい?」などのやりとりでなんだかんだ到着まで1ヶ月かかりましたw
ここまで既に2ヶ月近くの月日が流れてますw
手組みチャレンジ1回目
1回目です、そうです、スポーク長が足りずに失敗しましたw
ドライブ側・反ドライブ側同じスポーク長で左右対称のはずがドライブ側を組んだ時点で明らかにリムに対してハブがオフセットしていて。それでもなんとか反ドライブ側を3、4本組んでみたんですがあとは全くスポークが届かず組めなくなってしまいました。
最近はブログ用に写真を撮りながら作業するんですが、あまりにショックだったのか上の写真を最後に途切れていましたw
どなたか135mmスポーク差し上げます、即納ですよww
手組みチャレンジ2回目(リベンジ!)
同じメーカーの140mmのスポークにするとまたひと月待たされるので違うとこで143mm即納を注文しました。少し長過ぎる気もしましたが最終手段はドライブ・反ドライブ側で長さを変えて手持ちの135mmとのハイブリッドで張れるかなと。ハブとリムのセンターは少しオフセットしてしまいますが。
結果で行くと143mmのみでギリギリ張れました。(そしてますます手組みの際のスポーク長の選び方が分からなくなりましたw)
手組みは私も初めてなので組み方は他の方の手組み動画を参考に再生と停止と巻き戻し(w)を繰り返して組みました。感想としては経験が大事な作業だなあ、と。
今回は組み間違えないように動画と睨めっこしながら説明通りに作業しただけ。組み終わった時は感動もひとしおでしたが。機会があればロードやMTBのホイールを組んでみたいですね。経験を積んでその時に偉そうなことを語りたいと思いますw
最後に振れ取りを行いながらスポークを張っていきます。
振れ取り台はPWTのものを使っています。価格の割に非常にしっかりした作りで実際に剛性も高く精度は十分です。
対応は700c、29〜20インチとなっているためこのままではアームが届きません。
なので、
スルーアクスル用のアタッチメントを外して、
よいしょ。
PWT素晴らしい!アクスル径にもよりますが16インチに対応できました。
振れ取りをして内装3速16インチホイールの完成です!
ちょっとコレ、息子と一緒に自転車を楽しみたい父の愛が詰まった世界にひとつの逸品ですw 何気に自信作ですw
次はこのホイールを装着するためにビスマークの大改修です。