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最近はビジネス本の「当たり」が多いと感じる。

もともと、あまりビジネス本は積極的に読まないようにしている。
どうしても目の前でうまくいかないときに(というよりも全てうまくいっているときなんてない)、キャッチーなコピー/コンセプトが書かれている(というよりもビジネス本は売上増加のためにどれもキャッチーなコピー/コンセプトが書かれているものだ)ビジネス本を見ると、それに頼ってしまうからだ。あたかも、ビジネス本がうまくいかない自分を変えてくれるような気がしてしまう。

ただ、大概の場合、いや、ほとんどの場合、その本を読んでいないからうまくいかないのではなくて、自分の本気度が足りない、努力が足りない、工夫が足りない、運が悪い場合が多い。新しい知識が足りないからうまくいかないのではなくて、今自分が持っている知識を使う本気度、努力、方法、運が足りないのだ。

うまくいかない理由はビジネス本に書いてあるハウツーにある、それを知ればうまくいく、というのは安きに流れる甘い誘惑で、この誘惑が自分の成長を阻害するとも思っている。

中小企業診断士の資格をとった理由の一つもこれだ。自分がうまくいかない理由を経営戦略、財務戦略、フレームワーク思考が足りないからと理屈付けて、ビジネス本のお勉強に走ってしまう。MBAか中小企業診断士をとれば、自分がうまくいかない理由はビジネスの知識が足りないからではなくて、目の前の仕事に対する本気度、努力、工夫が足りないということに正面から向き合えると思った。

上記の理由でビジネス本はむやみに手に取らず、できるだけ厳選して数を制限して手に取るようにしている。100冊の興味あるタイトルを見たら、全部見たい気持ちをおさえて立ち読みするのは15冊、そのうち買うのは3冊という感じかなと思う。

前置きは長くなったが、その実際に買った3冊のうち「当たり」もあれば「ハズレ」とは言わないが「当たりでない」もある。

この「Hot Pepperミラクル・ストーリー」は「当たり」だ。

新しい事業を起こす際の4P戦略等々の教科書的なことは書かれていないが、やったことがない事業に対して、誰が誰に何の価値を与えるのかどうやって定義していくのか、どうやって競合と差別化して、どうやって組織をつくって、実際にどうやって社員をモチベイトしていくかが書かれている。MBAや中小企業診断士の教科書に書かれている組織論とかではなくて、あと一歩で注文がとれるかどうかのそのあと一歩の作り方が生々しく書いている。

知人がこの本にバイネームで出ているが、このような熱い経験ができたことが羨ましいし、このような熱い経験をマネージャーとして今のチームメンバーにさせられていないことに自分の実力のなさを感じた。

Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方/東洋経済新報社

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