お花や観葉植物には猫にとっては危険な植物が多いため、お花は好きだけど飾るのをあきらめている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。猫にとって比較的安全性が高く、安心して飾ることのできるお花をご紹介します。
お花や観葉植物は、お部屋やお庭を彩るインテリアとしても欠かせないアイテムですが、猫にとって危険が多い植物をあきらめている方も多くいます。ここでは、比較的安全性が高く、安心して飾ることのできるお花7選をご紹介。
ご紹介している植物は猫にとって有毒性のない・少ないといわれているお花ですが、必ずしも安心・安全ですべての猫に害がないとは言えません。
誤って誤食・かじってしまった、誤食した量・期間、個体差や体調、飼育状況などによっては、下痢・嘔吐など、中毒症状や体調に影響が出る可能性もあります。
植物に見向きもしない猫もいますが、植物を飾る際には、極力猫に触らせない工夫が必要です。
植物を飾る際は、猫がイタズラをしてしまったり、猫が食べてしまわないかしっかりと様子を見てください。
植物を設置する場合は、管理を怠らず、自己責任で設置するようにしてください。
また、万が一、猫が植物を食べて、様子がおかしく感じられたら、すぐに獣医師にご相談ください。
1.幸福が飛び込んでくる「胡蝶蘭(Phalaenopsis)」
胡蝶蘭は、主に東南アジアの熱帯地域を原産地とするラン科コチョウラン属の多年草の着生植物です。
贈答用としても多く用いられ、フラワーショップなどでは必ずと言っていいほど売られている人気の高いお花です。
ラン科のお花は猫にとって比較的安全な植物で、万が一食べてしまったり、嗅いでしまったりしても心配する必要がないといわれていますので、猫がいるお家でも安心して飾ることができます。
2.希望をもって常に前進する「ガーベラ(Gerbera)」
ガーベラは、アジアやアフリカなどを原産とするキク科ガーベラ属の総称で、毎年花を咲かせる多年草です。
陽気で、気持ちを明るくさせてくれるような雰囲気に「希望」や「常に前進」という花言葉がついていて、花束やフラワーアレジメント、ガーデニングにも人気の高いお花です。
ガーベラは、キク科のお花の中で猫にとって安全なお花といわれています。
※キク科のお花は接触性皮膚炎や経口摂取で嘔吐などの症状が報告されているので注意してください。
3.愛と美を象徴する花の女王「バラ(Rosa)」
バラは、西アジア、中東を原産地とした、バラ科バラ属の花で、北半球の温帯域に広く自生しています。
花や茎、葉の部分に毒性はないので、猫にも安心ですが、実は、果実や種子に毒性成分が含まれているので注意が必要です。
また、茎にはご存知の通り棘がついているので、好奇心旺盛な猫の場合、棘によってケガをする恐れがあります。
4.困難に打ち勝つ「キンレンカ(Nasturtium)」
キンレンカは、南米を原産とするノウゼンハレン科の一年草で、別名「ノウゼンハレン(凌霄葉蓮)」英名「ナスタチウム」とも呼ばれています。
キンレンカの花や若葉はサラダなどの付け合わせに添えて、食用としても利用されることがあり、クレソンを思わせるようなピリッとした辛味があるようです。
猫にも安全なお花で、ナスタチウムエキスとして猫用シャンプーにも配合されています。
5.私に触れないで「ホウセンカ(Rose balsam )」
東南アジアを原産とする「ホウセンカ」はツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草で、花の形がまるで鳳凰が羽ばたいているような姿に見えたことから「鳳仙花」という名がつけられました。
花や茎は猫にとっても安全といわれていますが、種子は同様の危険性があるので、注意が必要です。
※ ホウセンカの種子にはパリナリシンという毒性成分が含まれていて、種子を誤って食べてしまった場合、子宮収縮を起こしてしまう可能性があります。
6.小さな愛と同情「セントポーリア(Saintpaulia)」
東アフリカを原産とするセントポーリアは、別名「アフリカスミレ」とも呼ばれるイワタバコ科の多年草で、スミレのような可憐な花を咲かせ、園芸用品種としても親しまれている植物です。
猫にも安全なお花として、飾られる方も多くいるようです。中には、『葉っぱをかじられてしまったけど、口に合わなかったのか、続けてかじられることはなかった』との報告もあります。
7.美しさを超えた価値「スイートアリッサム(Sweet alyssum)」
地中海沿岸・海岸地帯原産のスイートアリッサム(英名:Sweet alyssum)は、アブラナ科ニワナズナ属で日本では一年草として親しまれている「ニワナズナ(和名)」というお花。
春や秋ごろにピンク、白、紫、オレンジ、黄色などのかわいらしいお花を咲かせます。
猫への毒性は認められず、健康被害などの報告もないようです。
【番外編】生花以外なら大丈夫?
たしかに、ドライフラワーやプリザーブドフラワーはケースやビニール・フィルムに入って覆われているのであれば猫がいたずらをする心配は少ないですが、ドライフラワーやプリザーブドフラワーにしたからと言って、その毒性がなくなるわけではありません。
これらを飾る際は、猫が触れないように工夫が必要です。
また、「人工的に作られる造花」には、もちろん毒性はないのですが、材質としてビニールやポリエステル、絹などが利用されますので、誤食には十分注意が必要です。
まとめ
猫がいても飾れる、楽しめるお花7選をご紹介しました。
好奇心が旺盛な猫は、見慣れないものを飾ることによって猫が興味を示し、イタズラする可能性もあります。
お花や植物を飾った際は、しっかりと様子を見て判断するようにしましょう。
また、万が一、体調不良・中毒症状の傾向が見られたら、早めに獣医師・動物病院へ相談するようにしてください。