コピーライターの存在価値 | コピーライターってなんなんだブログ

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プレイヤー兼マネジメントをしています。これからコピーライターになりたい人、なったばかりの人、クリエイターのマネジメントに悩んでいる人には、少しは役に立つかもしれません。少しは。

コピーライターという仕事をやっている。
いわゆる転職組で、年齢の割にはキャリアは長くない。7年ぐらい?
まあそれでも短くはないか。
コピーライターといえば普通、広告代理店だとか、制作プロダクション
だとかに居るものだ。でも僕が居るのは、Webサイトを運営している、
いわゆる事業会社。たくさんのテキスト広告を作る必要があるため、
コピーライターが数十名規模で常時在籍している。
これだけの規模のコピーライターを一社で抱えている企業というのは、
実は大手代理店などを除けばそう多くはないだろう。また、それが
事業会社となると、けっこう珍しいはずである。

コピーライターというのは奇妙な職業で、専門職である割には、
名刺にコピーライターと書けば、すぐに誰でもなれる。デザイナーとか
システムエンジニアなんかは、専門ソフトを使って絵が描けたり、
プログラミング言語を使ってシステムが組めたりできなければスグに
化けの皮が剥がれてしまうわけだが、コピーライターはそうでもない。
日本語が書ければ、コピーライティングの仕事をやったことがない人
でも、スグに正体がばれることはない。

これがなかなかに厄介である。いや、素人のくせに同業を名乗って
いい加減な仕事をしているヤツがいるとか、そういうことではない
(近しいヤツを時々見ることがあり、お前やめろよと言いたいときも
あるけど、いま言いたいのはそういうことではない)。ときどき、
自分の存在価値に不安を感じることがあるのだ。

だってそうだろう。書き上げたコピーに対して「なんか違うんだよね」
とか「うーん、ちょっと感性が合わないなぁ」なんて言われたとき、
なんて答えるか。「あなたはデザインの何たるかを分かっていないから
そんなこと言うんですよ」なんていう感じには言えない。だって生まれて
このかた、みんな曲がりなりにも日本語を使ってきているわけで、
ある意味ではベテランなわけだ。「そんな俺の経験則から言って、これは
違うと思うぜ」なんて言われたら、何とも言えない部分もある。

もちろん、コピーライティングの仕事というのはそんな簡単なもんじゃ
ない。そもそも”表現する仕事”なんて捉えている人が多いが、それ自体が
間違っている。表現なんていうのは最終的なフィニッシュワークであって、
まず重要なのはそこに至るまでの過程だ。どのように顧客の課題を捉え、
商品やサービスのポジショニングを決定し、どうユーザーのインサイトに
フィットさせていくのか。それをプランニングすることがコピーライターの
仕事の大半を占めるといえる。その集大成として、どういったコミュニケー
ション方法なら届くのか、ということなのだ。

そうした過程を無視して、アウトプットされたもののみを見て、「なんか
好き」とか「なんか嫌い」とか言っていても意味はないのである。
(もちろん、そういった過程をきちんと理解してもらうためのプレゼン
テーションは重要だ。それがヘタクソで、無用な横槍をもらっている場合
ではない。プレゼンの善し悪しは、そのコピーライターの責任ではある)

話が逸れた。とはいえ、である。とはいえ、「なんか違うんだよね」の
言葉に、確固たる自信が持てなくなることもある。なぜらならば、
それは繰り返しになるが、誰もが使えるモノを商売道具にしているからだ。
いろいろな指摘が入る。いろいろな意見がでる。もちろん全てを却下する
わけでもないし、無条件に受け入れるわけでもない。一つひとつを取捨選択
しているんだが、それでも僕のような未熟者には、後々で「本当にあれで
良かったのだろうか」などと悶々とする瞬間が訪れることになる。

つまり言いたいことはなんなのだろう。単に日本語が使えるからと言って
(それが本当に正しい日本語かの内省もなく)得意満面に素人コピーを出して
くる人への批判か。それとも、この仕事はそういう因果なモノなんですよ、
という、これからこの因果な商売へ挑戦しようする若い人への警句なのか。
うーん、後者かなぁ。でもそれが分かった上でもやりたいなら、面白い仕事
なんだと思いますけどね。