◆スカーレット【第61話あらすじ】◆『)「夢は一緒に』 八郎(松下洸平)に精一杯の思いを伝えた喜美子(戸田恵梨香)。しかし抱きよせられたところを常治(北村一輝)に目撃され、怒った常治が八郎を殴り飛ばしてしまう。喜美子は懸命に八郎への思いや陶芸のことを説明しようとするが、常治はまともに話を聞いてくれない。すると信作(林遣都)の手引きで、喜美子は八郎の住まいを訪ねることに。真面目な八郎は、喜美子のことを真剣に考えているが故、喜美子を帰そうとして言い合いに ([Yahoo!テレビ]より引用) |
昭和34年(1959年)―-「抱き寄せてもええですか?」
「あかん!」
「好きやから……」
感動の抱擁からの週明け――そこへあいつがやってきます。
「おんどりゃあ〜! 何してんじゃあ!」
「ああっ、何すんの!」
出会った途端に殴りおったー!
最悪の初対面や。
喜美子と八郎を引き離し、手を引いて連れてゆきます。
「来いっ、来いっ!」
「お父さん、お父さん……」
うめく八郎。喜美子も叫ぶ。
「お父ちゃん離して! 話聞いてえや!」
ジョーは話も聞かずに、ズンズンと引っ張ってゆきます。荷物? 全部ぶん投げたけど百合子が拾うやろ。これぞ出会った途端に殴り飛ばす。
ジョーは帰宅後も怒っています。
「どこの馬の骨かわからん奴と、世が世なら切腹もんや!」
そうそう。ジョーの年代は雑な時代もの知識をエンタメから仕入れておりますので、まぁ、なんか適当に知ったんでしょう。
喜美子は訴えます。
「話を聞いて! 紹介させて。十代田さん。十代田八郎さん!」
「どこのハレンチ(破廉恥)さんや」
「はちろうさんです!」
「ハレンチさんや、お前はアバズレ(阿婆擦れ)さんや、もう!」
ジョーはそう吐き捨て、ハレンチさんの話は受け付けない、お見合い大作戦に行けといい出します。
ハレンチ! アバズレ! どっちも特に惜しまれん死語や。水橋氏の語彙力高い&センスあるで!
真剣な話なのに茶化す、そういう関西の暗黒面を見た気がします。
マツがなだめようとすると、ジョーは言質を取っています。
照ちゃんみたいに孫の顔見せてくれる日がいつ来るんかな〜。
結婚してくれるかな〜。
言うてたやん!
だとよ。
最悪や。
マツは困惑し、「そこまでは言うてへんよ」と弱々しく返すだけ。マツにガツンといったる姿勢を期待したらあかん。
喜美子はそこで、「むしろ結婚を考えています!」宣言します。
マツは驚き、いつの間に……と困惑しています。マツさん、大丈夫か?
喜美子は、八郎の誠実さをあげる。お付き合いのあとは結婚しかない。そういう誠実なお人やと言い切るのです。喜美子は賢いので、冷静に八郎のスペック面でのアピールをします。
そして次に、八郎は丸熊陶業で働いていて、陶芸家を目指していると言うのです。
「絵付けの次は陶芸かお前!」
これもさ、ジョーはやはりダメおやじなんですわ。さんざん絵付け火鉢はもうあかん、と若社長体制への不満を訴えているわけです。理解はしている。ならばむしろ、先見の明を褒めるべきなのだ。それができんのよ。
喜美子は、最後の一手
「十代田さんは陶芸家になりたい夢を持ってはります。陶芸と真剣に向き合ってる。その姿を見てうちは、うちはあの人と一緒になりたいです!」
マツはニッコリ。お互いの誠意を確認できたし、反対はしません。
ジョーもダメージを受けている!
「き、喜美子。おまえは絵付けしてここで一生を終えなさい。ああ、結婚せんでええ。陶芸もせんでええ。そうやってお父ちゃん、お父ちゃんいうて可愛らしい娘のままここにおったらええねん。3歳の時みたいに、お父たん、お父たん。言うとったやん」
はい、もう理詰めで返せないんですわ。
誠実で、真剣で、喜美子の今後につながる陶芸を教えてくれる。馬の骨でもないどころか、天下の丸熊社員やで! 1つも勝てん!
それなのに、打席から立ち去らん。ダメおやじ極みですわ。
「またわけわからんこと……」
さすがにマツもたしなめます。
「自分でもわからん、自分でもわからん! 何が一緒になりたいや! あかん! アホ!」
理詰め反論を放棄した関西人がここにいる。あかん! アホ! と語彙すら尽きた😭
ここで百合子が荷物を持ってきます。百合子の荷物が重たそうです。
こんなもん父親が持てや!
場面が変わりまして、八郎の部屋です。信作が八郎に、喜美子のことを語っています。
あの憎たらしいガキ大将・次郎をホウキでいきなりやっつけた。
この前、居酒屋「あかまつ」で草間に再会していた次郎ですね。
八郎は、布団を敷くほどでもないと言うのに、信作は座らせます。九歳の喜美子話してやってんやんけ。そう言いつつ、語り続けます。
父同士が仲良しということもあるけれども、喜美子は垣根を越えてきた。
信作は、今は上向きのええ男やけど……ええ男やけど、と二回繰り返し、八郎も突っ込む。
子どもの頃はなんちゅうか。こんなんや。右から左へアリが行くのを、じーっと見つめているような子。そうそう、幼少期はシャイでした。
「いじめられてたん?」
「そやぁ、はっきり言うな!」
缶ポックリで一人でぽつんと遊んでいましたもんね💧
「僕もそこにおったら、話かけてたよ」
八郎はそう言います。一緒にアリが行くのを、見てくれるタイプ。右から左にじーっと見てくれる。
似たところがある八郎は、上向きになった理由を聞いてきます。八郎も2回、上向きのええ男とも繰り返す。信作はウキウキと、喜美子に来てもらうと言い出します。
あかん! 男の一人暮らしなのに、なんでやねん!
八郎はおろおろしちゃう。
2人が痛い痛い! とコントじみたやりとりをワチャワチャしとります。
そこへ喜美子がやって来る。
百合子から負傷を聞いたそうです。
「嫁入り前の人を! 男の一人暮らし!」
「どの口が言うてんねん!」
喜美子は、しおらしい顔をしています。八郎は布団をぐちゃぐちゃとしてしまう。信作は、ツッコミます。
「なに布団と戯れてんねん、アホか!」
「信作がやったんやんか!」
足をひめってしもた。足をひねってしもった。交代で看病したってくれ! 信作はそう言い切り、お見合い大作戦が始まるから行かなあかんと立ち去ります。
立ち去りながら、信作はウキウキして喜美子に聞いてきます。
照子は知ってんの? だとさ。
「いいいい、いけいけ、もうはいはい、さいなら!」
「おう喜美子、よかったな、俺も嬉しいで!」
信作はとりなす。おじさんもいきなりでカッとなった。おじさんも大喜びや。結婚大歓迎やで!
ここで映るジョー、案の定ヤケ酒や。おぉ、もぅ……。
「許さんわ、絶対ゆるさへん!」
このあとの信作との落差がな。
「ええ話やなぁ、へへへっうふふぅ〜!」
林遣都さんの魅力がめちゃくちゃ引き出されとる・・・かな❔
演じる役者の魅力を限界まで引き出す。うますぎてたまないかも・・・なんちて😝
さて、二人きりになった二人。そう、二人きりや。痛がる八郎を心配しつつ、喜美子は謝ります。
「うちの父がいきなり失礼なこと、すみませんでした!」
やっぱり痛そうな八郎に、見せてみいと迫る喜美子。八郎は恥ずかしくて拒む。
足を捻ったどころか、挫いたそうです。お父さんにやっつけられたのではなく、そのあと起き上がって挫いたってよ。
川原さんのあと。追いかけて行って、頭下げようとしての負傷だって。そのことにジーンとしている喜美子です。追いすがろうとして、信作が止めたんだそうです。
おぅ、信作ええよぉ! とても冷静ではいられないジョーのパンチがもう一発ありうるしな。
八郎はこう言います。
改めて頭下げにいく。お父さんにきちんと言う。真面目な気持ちで川原さんのことを……そう言う八郎を、喜美子は止めます。
「結婚のことはええから。今はその……足を冷やしたほうがええんちゃう? 冷やすもん……」
ここで喜美子は気づくのです。自分があげた絵が、飾ってあることに。
「うちの絵ぇやん! こんなん恥ずかしい! 知らんかった!」
「恥ずかしいことないよ、いい絵ぇやん!」
しかも、フカ先生の絵と並んでいる。初耳やん! めっちゃ動揺してる。八郎は、自分の気持ちは素直にぶつけてきます。
信作は、これで二人が結婚いうことになったらお父さんは大喜びだという。川原さんはせやないの?
そう切々と迫ります。
もうええやん結婚は……喜美子は逸らす。
八郎はずれたことを言い出す。
運動苦手やから?
鈍臭いのわかったからですか?
なんで結婚はええなんて言うんです?
そう子どものように無邪気に言う。
喜美子は話を逸らすのです。
「脚冷やそ? なんか手拭いかなんか、濡らすもん」
「自分でやります。あの帰ってください。ここは丸熊陶業が借りてくれてる部屋です。嫁入り前の娘さんが……」
八郎は、どんくさいのでこれやで。止めない。引き止めてハグもできない。
うーん、この真面目さ。じれったいほどです。
「ほんまに帰ってええのん? もう会えんかもしれへんで」
ここで喜美子が、切なそうにそう言うのです。
八郎は動揺します。
「なんで会えん! ひょっとしてお父さん? お父さんか? ほんまは何て言われたん?」
「帰りたくない……帰さんといて……」
喜美子が訴える。こんなんベタすぎるせりふを聞きつつ・・・次回に続く。