【第116話あらすじ】「なつよ、笑って母になれ(116)」 なつ(広瀬すず)と坂場(中川大志)の新居を訪れ、咲太郎(岡田将生)は結婚することにしたと報告する。慌てて川村屋を訪ねたなつに、光子(比嘉愛未)は川村屋の経営を退き、咲太郎の事務所を手伝うつもりだと言われる。新宿一帯の再開発で川村屋も新しいビルに建て替えるのだ。一方、風車では亜矢美(山口智子)と茂木社長(リリー・フランキー)が話し込んでいた。そこへ咲太郎が結婚報告にやってきて…。 (Yahoo!テレビより引用) |
昭和42年(1967)年――マダムとの結婚報告に坂場家にやってきた咲太郎。なつはびっくりしています。イッキュウさんはそうでもありません。結婚式に二人でいた時、そういう雰囲気だと察していたんですって。 彼にはこういうところがある。自分の気持ちに鈍いだけなのでしょう。
咲太郎は2人に結構んの理由を語ります。
「結婚すれば、かあちゃんだって俺に甘えてくれる」
ここでなつが、泥棒を疑い始めます。
「経済負担が目当てってこと?」
結構ひどい疑いといえばそうですが、これからは『もう咲太郎だから仕方ない』と思えるからすごい。
「金目当てじゃねえ。あいつはあいつ。俺は俺だ」
しれっと言い切るダンディ怪盗なのでした。
よく朝、なつは職場で原画を描いています。
亜矢美のスタイリストから独立したせいか、服のセンスが変わりました😁。
十勝時代はオーバーオールばかりでしたし、そこはパンツスタイルで動きやすくなったと。
赤電話で、川村屋に寄るから帰宅が遅くなると、きっちりとイッキュウさんに電話連絡するなつ。
彼に連絡しないと、困ったことになるかもしれませんからね。
なつが川村屋に行くと、いかにも当時らしい服装の若者がドヤドヤしています。
フーテン族です。咲太郎は愚連隊か太陽族。
野上はなつも独身時代はフーテン族のようだったとチクリと言いますが、これもそのまま受け取っていいのかどうか。
年齢的に、区別できていない可能性はあります。
2019年なら、かつてアムラーだった女性に、
「あなたも、昔はああいうオルチャンメイクをしていましたね」
と言ってしまうようなものかも。
衣装やヘアメイク、演技指導はかなり大変でしょうが、本作はがんばっていると思います。
野上は、川村屋もすっかり変わったとしみじみとしているようです。
なつはフーテンと言われて、ムッとしながらこう返します。
「私は本物の浮浪児です!」
「何の自慢ですか?」
これもすごい会話ですよね。本物の浮浪児世代からすれば、遊び半分でフーテンなんてたまったものじゃない。若者の風俗変化で、戦争への意識が遠くなっていくことをうまく表現しています。
「なっちゃん!」
ここでマダムが登場します。
階段から降りてくる姿といい、ヘアスタイルといい、衣装といい、考えてみればプリンセスぽいなあ。
オードリー・ヘップバーンみたい😍。
それで比嘉愛未さんなのか!
「話を聞きました! マダム、うちのお兄ちゃんと結婚! そんなことあるんですか!」
マダムは慌ててなつを止めて、奥に行きましょうと引っ張っていくのでした。
「それで本当なんですね!」
奥でなつにそう迫られ、はずかしそうに認めます。
なつに許可を得たいのだと。
「もう40……」
「マダムも40!」
気になっていたマダムの年齢が明かされました。なつもびっくりしています。
年齢を恥ずかしがるマダムに、なつはこう断言するのです。
「関係ないッ!」
なつにとっても夢のような話。ここでマダムは、かわいらしい顔でこう返すのです。
「ほんとう? 喜んでくれるの?」
「嬉しいです!」
よかった、ほんとうによかった。劇中でも、10前後は年齢差があるのでしょう。
「あんな兄ですが、どうかよろしくお願いします!」
そしてここで、話題の人が満を持して登場します。
「なつがそろそろ来ている頃かと思ってな……」
ダンディだな、おいっ!
野上も付き添っていますが、出て行こうとするところをマダムが引き止めます。
どうやらこの二人は、結婚式はしないようでして。
結婚自体、野上に言われてするのだと咲太郎は白状します。
おいっ、咲太郎、おいっ!
「は? それ、どういうこと! あ、そういうこと!」
そう疑われる泥棒なのである。いろいろありましたし。
「きっかけ、たまたま」
野上が余計なことをしたのかという流れになりかけて、咲太郎がかばうのでした。
悪いのはあなたとも言われます。役柄的に、そういうことなのだ。
「マァ、腐れ縁です」
と、ここで野上がまとめるのもおもしろい。
マダムはここで、野上に川村屋の経営から手を引くと告げます。
建て替えを契機に、野上に任せたいのだと。
経営を押し付けるわけではない。次の後継者を育てて欲しいと言い切ります。
野上が会社という組織を繋いでいく。今どき血縁関係者だけがそうするわけではないのだと。
「野上さんが開拓して。血縁者だけっていう時代じゃないわ」
マダムの言葉に、野上がこうきました。
「咲太郎には渡さない!」
出たぞ、腐れ縁の意地!
「野上さん、これが私の結婚の決意です」
「わかりました……不肖野上、この命尽きるまで、川村屋を守ってみせます!」
なんだかすごいっちゃそうなんです。年齢的に見て、マダムも野上も、子供ができるとは思えません。もしいたとしても、そばにはいない。手元に置いていない。
野上も、自分の命の続く時までしか想定していません。
「野上さん。がんばって!」
なつがそう言う。私もそう言う。
すっきりしたところで、次の場所に報告だと咲太郎が立ち上がります。どこかとなつが尋ねると、ニヤリとこう来ました。
「決まってるだろ!」
そりゃあそこでしょ。しかし、この一連のシーンもかなり奥深いものがありましたね。
さて、なつは帰宅しました。
イッキュウさんがおでんを作って待っています。
「遅くなってごめんね。亜矢美さん、喜んでた」
「それはよかったじゃないか」
「よかったけど、亜矢美さん、どうするんだろう? 一人になったらさみしいよね」
こういう会話の中で、【卵を二個食べるのか?】と聞いてくるあたりが彼らしいですよね
脇役が動いていたり、会話に何気ない言葉が散りばめられていたり、見ていて飽きません。
来月、劇中での8月15日に結婚祝いをするとか。なつの誕生日にするそうですよ。
楽しみだな。放送日を一致させて来そうだ。
「一緒に行ける?」
「うん!」
「もうすぐ風車もなくなっちゃうのか……」
なつがそう語るころ、風車では――。
「かあちゃん、二人で呑み直そうよ」
「おっ、いいねえ、乾杯!」
母と子は、乾杯をしているのでした。
ん?風車はなくなるどころか、なんだかおそろしいことになるのかも。
天:咲太郎の天運に合致した声優プロダクション 地:立地は文壇バーのゴールデン街 人:マダムの経営手腕と人脈 |
つ、つよい。イエ───(σ≧∀≦)σ───ィ
私だけかもしれません・・・が脳内でどうしたってこう考えてしまう。
このドラマのモデルと関係があって。
ルパン三世:咲太郎
亜矢美:峰不二子
野上:銭形警部
クラリス:光子
こうと考えると、腑に落ちると言いますか。
野上は昨日のやりとりが警部だし。
マダムはプリンセスだ。
ファッションセンスもプリンセスだよ!
そして不二子ちゃ〜ん。
亜矢美ですね。
山口智子さんは踊る姿も素晴らしかったし、あけっぴろげだし、不二子ちゃ〜んじゃないですか!
峰不二子といえば、どうしても豊かなプロモーションが注目されて、その方面ばかりでキャスティングがされがちですが。
それはどうかな?
知性こそが新しいセクシー。開けっぴろげな性格。手玉にとるコケティッシュさ。
モンキーパンチ先生による、ヨーロッパ的なファッションセンス。
大人の女性らしい独立心。
そこを踏まえると、山口智子さんは適役じゃないですか!
「朝ドラ100作目記念で、過去朝ドラヒロインから、不二子ちゃんとクラリスオマージュを選べ」
こんなことになったら、ふつーは頭を抱える。
正気を疑う。投げないし、打てないはずの変化球だ。
それを投げられてウキウキワクワクする、そういう人がこのチームにいると理解できました。
いい仕事ですね