【第113話あらすじ】「なつよ、開拓者の郷へ(113)」 雪次郎(山田裕貴)に呼び出され、なつ(広瀬すず)や坂場(中川大志)、天陽(吉沢亮)、そして夕見子(福地桃子)までもが雪月に集まった。そこで雪次郎は、雪月で初めて自分が考案したお菓子の新作を一同に披露する。雪次郎に促されるまま、十勝の素材で作ったお菓子を口にする一同。その瞬間、普段は厳しい夕見子までもがお菓子を絶賛する。そして父の雪之助(安田顕)も食べてみるが…。 (Yahoo!テレビより引用) |
昭和41年(1966)年――まだ【十勝の動乱】は終わらない。雪次郎は、菓子を差し出しながらこう言いだしました。
「これが新しい菓子、新しい魂!」
ほいじゃぁ~どんな魂か、見せていただきますか!
菓子は、名物のバターせんべいに何かを挟んだものでした。
「何だと思う?」
「もったいぶらずに早く言えッ!」
夕見子よ・・・ある意味、期待通りの反応で納得感があります。策の要点を言わねば苛立つ、そういう奴なのよ。
「バターと餡子。題して何だと思う?」
「そこまでもったいぶんの?」
なつが苦笑しつつそう言うわけですが。
「オバタアンサンド!」
すごくシンプルな名前だ。
【小畑(家)+餡子+サン(ド)】
雪次郎はウキウキワクワクしています。小畑家独自の餡子を作り出したと喜んでいるのです。
でも、ここでそれが理解できているのは雪之助だけかな?
とよも妙子も、ハラハラドキドキしているようです。
そんな中、皆でその魂を食べ始める。
本当に細かいことなんですが、倉田先生は促されてから、
「よし、わかった!」
と言って、一番最後に食べ始めているんですよね。
ちょっとした仕草にも、教師として、教え子を見届ける・・・そんな覚悟が感じられる。
この世界の水鏡先生だわ😊
そして、夕見子がこう言うわけですよ。
「そったらことで呼ばなくても」
うん、そこは夕見子だからね
「うまいっ!」
新菓子を口にした皆はそう感想を言います。
とよはこう促すわけです。
「正直に言っていいからね」
諫言あってこそ。そう理解する、あっぱれ総大将!
ここで雪次郎は工夫を説明します。
ブッセが一番相性がいい。
ビスケットだと、クリームの水分でちょっとやわらかくなるからいいって。
「うん、大したもんだわ。結局あんたは、菓子屋が合ってたんだね」
夕見子が喜んでいます。彼女がそれがここまで嬉しそうだということは、本当に好感触です
倉田もこう太鼓判を押します。
「奥原、天陽に次ぐ魂だな……」
水鏡先生が太鼓判を押すんであれば、これはもう合格ってことでしょう。倉田先生のセリフは、いつも端的で突き刺さって、すごいなぁ∑d(゚∀゚d)イカス!!。
しかし雪之助だけが、厳しい顔でこう言います。
「こし餡は試したのか?」
試したと答える雪次郎。その上で、つぶ餡とバタークリームが適していること、焼き塩を加えることが最善だと確信したのだと。
適当な思いつきじゃない。
ビジネスドラマとして見るなら、いわゆるPDCAってやつですかね。ここから更に、細かい調整などを繰り返していくのでしょう。
それを確認して、雪之助は嬉しそうに言うのです。
「初めてお前に先越されたわ。雪月で売っていい」
驚く雪次郎に、売らなければ先を越されると雪之助は告げます。
これも開拓だべな
そして、これはまだキッカケに過ぎなかったのです。
「オバタアンサンド! これには夕見子ちゃんが作る十勝のバターを使いたい」
「そったらこと言わなくてもわかる」
雪次郎がそう張り切って言っても、夕見子はしれっとそういうばかり。
「夕見子ちゃんの十勝バターと、十勝の菓子屋がくっつくということ! 結ばれると言っても過言ではないッ!」
雪次郎。「三顧の礼」の気合で、頑張って!
「過言すぎて意味わかんない」
「夕見子ちゃん、俺と、結婚してください! 俺と、結婚してくださいッ!」
で、でた、でたぞっ
「俺は、ずっとこの日を待っていた。夕見子ちゃんに、ずっとそう言う日を! それで集めた!」
「なんで集める?」
雪次郎の行動に、周囲は混乱を隠せません。
「みんなの前でガツンと言いたいんだよな!」
十勝の男はそうだ!
と番長だけが理解を示します。
みんなの前でフラれたら、諦められるってさ。
そんな番長フォローのあと、雪次郎はこう語ります。
「夕見子ちゃんは夕見子ちゃんらしく、はっきり答えてくれ!」
「知らんわ、そんなこと」
腕組みして、プイッと立ち上がる。そういうところだよ
しかし、なつがそんな夕見子を止めます。
「こうなったら逃げるわけにはいかないしょ!」
「……私でいいの? おじさん、おばさん、とよばあさん。雪次郎と結婚する資格、あるわけないかも……」
あの駆け落ち事件を一番悟ってダメージを受けているのが、雪次郎です。
雪次郎は駆け落ちのゴタゴタを見ていたわけですから。
「俺にも、そんな資格はねえ……」
これはやっぱり、蘭子のことでしょう。
夜に自宅まで行ったわけですし、覚悟はあった。恋心もあった。
心の底から、惚れてもいたのでしょう。
「結婚に必要なのは、資格でねえ。覚悟だ!」
ここで、倉田がそう断言します。
覚悟を問われた雪次郎はこう断言し、問いかけ、そして夕見子も応えました。
「夕見子にはあるのか? 俺にはある! 結婚しても、夕見子のしたいことをすればいいべさ! 俺は、夕見子ちゃんが好きだ! 昔から。今はもっと、好きだ!」
「私も、結婚するとしたら、あんたしかないと思ってた。いつから? いつのまにか、そう思ってた……」
かくして、お菓子発表からのプロポーズが終わったのです
「雪次郎くん、ゆみ、おめでとう!」
なつがそう言い、皆が祝福ムードになります。
と、ここで総大将とよが言いおった。
「ひとつだけ、問題がある。柴田のじいさんと親戚になることだ……」
げえっ、とよババア!
坂場がなつに小声で「仲が悪いのか?」と問いかけると、なつが真相を突きます。
「いや、似てるだけ」
まぁ、総大将同士だからね。
かくして、雪次郎は柴田家に乗り込んできます。
「お嬢さんを、僕にくださいッ!」
おもしろいのが、富士子が先頭に立っているところですね。
なつの時に、順番に不満があったにもかかわらず、今回も後回しの剛男とは……まぁ、そういう性格なのでしょう。
しかし、皆、驚きを隠せません。
「こったら短い間に、二度もあるとは!」
これは偶然か?と口にしておりますが、作劇上、深い運命の共鳴現象にしているんでしょうね。
剛男が困惑を見せております。
「いつのまに……」
「本気で好きなのかい? 真剣なのかい?」
「そったらこと、結婚してみないとわからないッ!」
「こういう夕見子ちゃんと結婚したいッ!」
なんだかわからんが、すごいことになってきたぞ。これで理解できる柴田家、すごい。
「ありがとうございます!」と雪次郎。
夕見子を無理矢理止めると、破壊的なことになりそうな予感もしますし😅。
「待って、じいちゃんは?」
げえっ泰樹、ジジイ!
「ただひとつ問題なのは、雪月のばあさんと親戚になることだ……」
総大将同士はわかりあうようなことを言い出しおった∑(゚Д゚;)エーッ
お互いだけにわかるようなことがあるのでしょう。
坂場も、すごい見事と納得してニッコニコ。
なつもぴったりだと改めて思っております。
姉妹揃って同時結婚式だ!
ともあれ、姉妹がともに結婚することになりました
父ナレも、心の底から言います。
『私からまだ言っていなかったけれど、夕見子ちゃん、なつよ、おめでとうーー。』
以外なようで、運命的だった――それがこの二人です。
それでも、この二人は運命だとキラキラしていなかった。
条件だけ並べると、お互いの運命にうっとりしていてもよさそうな、少女漫画状態なのに。むしろ謎の乱世感……。
夕見子は、恥ずかしいからって理由で同時結婚式に賛同するし。
雪次郎が押しているにも関わらず、むしろ夕見子は条件を確認し、
「もはやこれまでか」
という悟りすら見せている。。それでも、甘ければいいんでないかい。
あの照れ顔を見たら、甘くてメロメロしているとわかるでしょ。
ここでもうひと組。それは泰樹ととよですね。
癖が強いながらも・・・受け入れて、互いに支え合う、そういう姿が本作にはあると思う