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【第99話あらすじ】「なつよ、テレビ漫画の幕開けだ(99)」 主役抜擢へのやっかみから、劇団員達に呼び出されたと思った雪次郎(山田裕貴)だったが、実は新しい劇団の旗揚げの誘いだった。蘭子(鈴木杏樹)を裏切ることはできないと断る雪次郎だが、稽古中に蘭子の口からとある事実を告げられる。一方、新作「百獣の王子サム」の制作に携わるためにテレビ班に移ったなつ(広瀬すず)と茜(渡辺麻友)たち。だが、映画とは違い、簡略化された原画の数々を目の当たりにし、戸惑いを隠せず…。 (Yahoo!テレビより引用) |
昭和38年(1963)年――雪次郎から「虻田の乱」顛末を聞かされるなつとレミ子。
夢を守った雪次郎に、二人は感心し、自分は絶対に雪次郎と蘭子の仲間だ!とレミ子は念押しします。今回の『かもめ』で彼女は、台詞もろくにないような小間使いです。それでも気合十分です。
なつがテレビアニメについて話すと、レミ子は乗り気です。
テレビ声優デビューを狙っているんですね。呼んで欲しいと訴えかけます。テレビアニメの声優事業を手がければ、咲太郎もますます商売安泰でしょう。
なつは、フルアニメーションの映画とは違うけれど頑張る宣言です。
ここで気合付に、乾杯をする三人。夢に向かうそれぞれの姿がそこにはありました。
なつは『百獣の王子サム』で絵コンテ後の作画が始まりました。まずはサムが高速で走る様子を描いています。すると猿渡が横から顔を出し、そんなに丁寧に描くことはないと言うのです。
丁寧ではなく普通に描いていると返すのですが、「素早く動いた動線だけ描く」という提案がされるのでした。
「ええーっ!」
衝撃を受けるなつ。しかし、動線を動かすだけで走って見えるように思えるのも確かなのです(p゚∀゚q)おぉ♪。
一方雪次郎はと言いますと、母に励まされる場面で蘭子にダメ出しをされます。
「ダメ、全くダメ!」
蘭子は彼に思い出させます。
『人形の家』を初めて見たとき、彼が何と言ったか?
「アマチュア精神を感じるって言った……」
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「本物は普通なんだなって」 「お前、何言ってんの?」 そう咲太郎は気まずいのです。言動不一致にも見えかねない、それが雪次郎です。 しかし、蘭子は意外そうながらも、そこまで動じていません。 「普通の人がそこにいる! アマチュアって感じ!」 |
「それはどうして?」
「演劇部の顧問の倉田先生が、アマチュア精神を忘れるなって……カッコつけずに、普通の人間として喋れって」
おお、倉田先生!
出番はさほど長くなかったものの、なつと雪次郎に創作の魂を教え、よっちゃんと門倉番長を結びつける演劇の魅力を教え込んだわけです。倉田先生がいたからこそ、天陽と靖枝が結ばれたとも言えます。大事な人なんですね∑d(゚∀゚d)イカス!!。
実は蘭子も、かつて同じことを言われておりました。新劇で一番大事なことは、アマチュア精神なのだと。あのとき咲太郎が焦る中、蘭子が納得し、雪次郎に才能を見出した意味がわかりました。
高校時代に演劇部であったものの、今は菓子職人になるため修行中。そう聞いて、蘭子は意味ありげな言葉を口にするのです。
「それでよく、芝居をやめられたわね……」
「男の、先輩ですか?」
ここでそう尋ねる雪次郎。男女どちらかが気になるということは、やっぱり恋心もあるのかもしれません。どうでしょうね![]()
蘭子は静かに微笑みます。
「もう死んだけどね……」
戦時中、蘭子は疎開しました。しかしその先輩は移動演劇に参加し、昭和20年8月6日、公演のために滞在していた広島で被爆死してしまったのです。
「もう一度やりましょう!」
感極まった表情の雪次郎に、蘭子はそう言うのでした![]()
その時坂場は、アニメの動画を見ています。涙を流す場面で、顔は止まったままで涙だけが動くと。
「動かないのも個性……なるほど、単純な動きだからこそ、伝わるのかもしれない!」
おっ、何か閃いております。
「形式でなく意識! メリハリをつけなくとも、生き生きと見せることができる! 歌舞伎の演技のようにッ!」
こいつは何を思いついた、一体何で興奮しているの?
不気味で意味不明……となりそうでもあります![]()
それに、これを神地が見ていたらどうでしょう。
坂場が抱くアニメの危機に興奮していた彼が見たら?
この前のときと話が違う!となるか、それともそうだと大興奮するか。
話が変わりやすい。発想の転換といえばカッコいいけれども、坂場についていくとなる周囲の人間には厳しいかもヽ(д`ヽ)オロオロ(ノ´д)ノ
しっかりした勉強のもとに、確固たる信念と知識も備えている。そんな個性があります。
そして坂場は、興奮しながらなつにこう言うのでした。
「動きからそこまで引き出す、アニメーターの強み、君の力です! 動きは抑えても、感情は抑えない……」
これも、大興奮していてわかりにくいっちゃそうなんですよね。
ただ、心底褒めていることはわかる。
「妥協することはない、腐らずやってください!」
「腐ってませんけど……わかりました」
やっぱりちょっと暴走しています。
「妥協をしていると決めつけるな、腐っているって言うなよ! となりかねない場面ですね。
なつは理解しているのでギリギリ問題ありませんが、できない相手からすれば極めて鬱陶しくなりかねません。
猿渡は苦笑しています。
「こだわると、残業尽くしになるけどね……」
そもそもが、フルアニメーションにしないでリミテッドアニメーションにするのは、時間削減のためです。それがこだわりすぎて進行が遅くなったらどうすんのよ?というものでして。
そこへワイルド関西弁な荒井が「うどんやでぇ!」と乱入して来て、茜は素直に喜んでいます。
彼もひと暴れするのかな?ドスの利いた声だけで彼だとわかって面白いですよね😅
そしてついに、雪次郎主演の『かもめ』公演初日!
なつの両脇には、茜と坂場が座ります。
休みの日に、わざわざすみません」
「あなたのためではありません。亀山蘭子の演技は見逃せない」
そう言ってしまう坂場。こいつに空気の読める台詞はないのでしょう。茂木社長や咲太郎とは違うのです😱
ちょっと離れた席では、咲太郎の両脇に亜矢美とマダムが座るのでした。
二人ともバッチリと決めた姿です。
亜矢美の帽子よ!夫人の正装における帽子って、当時にしたって、かなり時代がかったものです。それをきっちりと被っている彼女のかぶき者っぷり。
彼女はマダム相手となると、全力で着飾ります。男の気をひくためじゃない。同性のおしゃれ名人に全力で挑むわけです。粋だねぇイエ───(σ≧∀≦)σ───ィ。
マダムは、北海道の家族に代わって見届けたいと語ります。文化パトロンのプライドもありますね。
ここで亜矢美はこう言います。
「新宿の母ですから。私は友」
「俺は社長」
咲太郎も続けます。 母と言われて、マダムはちょっと動揺しています。冷静でクールなマダムですが、亜矢美相手だとちょっと弱いんですね♪
「地名+母」が占い師となるのは、なつより一回りちょっと上の栗原すみ子さんからのようです。
劇中の時系列だと、評判になり始めたあたりですかね。
『新宿の母
なつよ、雪次郎君の成長を見届けよ――』
そう父ナレが促す中、明日へ。
今日は、雪次郎と蘭子の運命に熱いものがありました。
蘭子が年上とはわかっておりました。雪次郎が夕見子に初恋をしていた当時から現役女優ということは、一回りほど年上ということでしょう。
あの初対面の会話が生きてきて、すごいものを見たと驚かされます。
蘭子の先輩がいた劇団のモデルは「桜隊」と思われます。
戦火の中の宝塚~原爆に苦しみ死んだ者もいた それでも復活を遂げた
ここまでやるか……気合が入っていますね![]()
ちなみに本作の豊富遊声のモデル・徳川夢声は、桜隊のメンバーでしたが、この時は参加しておりませんでした。 彼は桜隊の慰霊を熱心に行っております。
そういう意味でも、蘭子と彼にも縁があるといえますね(´―`*)ウンウン



