【第81話あらすじ】「なつよ、十勝さ戻って来い(81)

なつ(広瀬すず)と咲太郎(岡田将生)の妹・千遥が、突然柴田家に姿を現した。その日の晩ごはん、富士子(松嶋菜々子)は、なつの好物で千遥をもてなす。富士子や泰樹(草刈正雄)、剛男(藤木直人)たちのやり取りを見ていた千遥は、ふいに自分の境遇を語りだす。それを聞いた泰樹は、千遥に翌朝早起きしていっしょに働こうと提案する。千遥は泰樹の申し入れにうれしそうにうなずき、そして…。

Yahoo!テレビより引用)

昭和34年(1959)年――3年ぶり、奥原きょうだいの再会が迫っています。亜矢美の作ったお弁当を持って、なつと咲太郎の目指すは十勝。 上野から夜行列車にのって、本州を縦断するのです。※この時の脳内BGM「津軽海峡冬景色」です・・・なんちて😝

 

そのころ千遥は、柴田家で食卓を囲んでいました。

富士子は、千遥の好きなものがわからないから、なつの好物を作ったと言います。

じゃがいもや山菜、豚肉等、北海道の味覚が並びます。柴田家の食卓は毎回豪華です(pq)おぉ♪

「口にあうかわからないけど、食べてみて」

「いただきます」

千遥はおそるおそる、それでも好奇心で目を輝かせるようにして、箸でじゃがいもを口に運びます。

「いただきます……おいしい、とてもおいしいです!」

そう言って、にっこりするのです。

本作は食べ物も美味しそうだし、毎回本当に嬉しそうです。

そんで、いつなつはここに来るんだ」

泰樹がそう言い出すと、長い旅程が説明されます。当然ながら、この時代にLCCなんてありません。

夜行列車で、上野から青森まで半日〜 夕方に青函連絡船〜 帯広まで陸路で半日。到着は早くても明後日。だそうです。本作はこういう距離感もあのラーメン物語に比べたらしっかり考証されていると思いますあせる

ただ、ここでちょっと引っかかるんですよね。 千遥本人だって、東京からここまで来たのであれば、距離感は知っているはず。これだけかかる距離を、そう簡単に来られるものでしょうか?

「千遥は待つと言ってんだ」

泰樹がそう断言すると、剛男が、呼び捨ては馴れ馴れしいのではないか……と、ちょっと戸惑います。

「なつはなつ、千遥は千遥。家族はさん付けではない」

そう宣言する泰樹じいさんです。すると砂良が、私は半年間さん付けだったと突っ込みます。

彼女のこういう言葉からすると、家族にはすっかり馴染んでいますし、楽しく暮らせていますね。

剛男は不満そうです。なぜなら未だに名前で呼ばれないからだそうで。∑(゚Д゚;)エーッ

「あれとかおいとか……」

「おい、何言ってんだ」

「偉そうにしているからって、偉いと思わなくていいから」

剛男と泰樹の会話に、途中から入ってくる富士子の気遣い。そんな会話を聞いて、千遥はしみじみと言葉にします。

「すごいですね。姉は、こんなに恵まれた家で育ったんですか」

姉の環境に感心しているとも言えますし、彼女自身はどうなのか? と気になるところです。

剛男にお父さんのことを覚えているのかと尋ねられ、千遥は答えます。

父母の顔も覚えていないと。剛男が戦地でのことを語り出すと、そのことは咲太郎からの手紙で知っていると返すのでした。

ここで回想は、6歳で家出したあとのことに。千遥は、ある人に拾われて「置屋」に連れて行かれたと語ります。

「置屋」とは、芸者の派遣元です。

その説明を聞いて、明美は無邪気にこう尋ねます。

「芸者なの?」

千遥は、こう返します。

 「お酌」という半人前であったと。

女将はじめ周囲はいい人で、食べ物に困らず、今まで育ててもらえたと語ります。

「ほんとかい? 本当に幸せに暮らしてたのかい?」

富士子がそう尋ね、剛男は泣き出します。

「なっちゃんと咲太郎君だけでなく、お父さんお母さんもどれだけほっとするか……」

ここで、その父のナレが入ります。

『ありがとう。でも、私も家内も知っていた。見守っていたから――。』

千遥はここでこう言うのです。

「幸せでは、姉には叶いそうにありません……」

このセリフも引っかかります。ナレーションである父母とは、神目線のようでちょっと違います。むしろ、見守るしかできない、そんな無力さも感じられます。

千遥だって、姉の世話をした柴田家に感謝するだけではない、何かがあるようにも思えるのです。

 

翌朝、千遥はなつのオーバーオールを着て牧場へやってきます。

「おー、なんか懐かしいべー」

「なっちゃんが帰ってきたみたい」

照男や戸村親子もうれしそうです。

泰樹はこう尋ねます。

「搾乳、やってみっか」

「はい!」

そう千遥が答えます。泰樹はやっぱり、なつのことを思い出しているのでした。

「数を数えるように、上から指を折るんだ。うまい、うまい、うん、それでいい」

乳を搾ったら、今度は牛乳の入ったタンクを運ぶ――と、本作の象徴とも言える、酪農シーンです。

その瞬間、何かが光ります。

「ごめん、驚かせたかな」

そこにいたのは信哉。カメラを構えています。

途端に、千遥は顔がこわばり、怯えたような、警戒するような表情です。

「千遥ちゃん、この人誰かわかるかい?」

剛男が連れてきたのです。

「信哉だ。ノブ、なっちゃんや千遥ちゃんからはノブさんって呼ばれてた」

「ノブさん……」

「そう、覚えてる?」

「少しだけ。なんとなくだけど」

「うれしいよ」

ここで、信哉の説明が入ります。放送記者として帯広に赴任して、東京ではなつと咲太郎にも会っていたこと。

なるほど。信哉転勤も、こういう流れだと生きてきますね(´∀`)bグッ!!

「その写真をどうするんですか?」

千遥は緊張感を帯びた口調で尋ねます。

「どうもしないよ。なんとなく撮った」

「誰にも見せないでください! どうしても、写真が嫌いなんです……」

「わかったよ、ごめん、勝手に撮って」

信哉はじめ周囲は、千遥の強い口調に少し戸惑います。千遥には、怯えるような、警戒するような、不穏な何かがあるのでした😱

その翌朝、帯広の雪月になつと咲太郎がたどり着きました。どんどんと戸を叩くと、雪之助がそこにいます。

「朝早くにすみません!」

なつよ、やっと来たか――

そう父が語る中、明日へ。

突如撮影されて、暗い顔になる千遥・・・やっぱり不穏です。オロオロ(((ω)))オロオロ

千遥は幸せですといいましたが、それは衣食住」しか示されていません。

富士子は「衣」について着目し、安心しています。確かに千遥はしつけはしっかりしていますが、接客業であればそうなるでしょう。そこに心理的な満足感や、高等教育を受ける機会があったかどうか。そこは示されていません。まぁこれから兄妹の再会を通じて【本当に千遥は笑って幸せに暮らせていたのか?芸者としどんな風に働いていたのか?何故そんなに写真を撮らることに怯えるのか?】とか判明するとおもいます・・・たぶんね😅