ちょうど3ヶ月前の3月16日に近況報告の記事

 

 

を書いていたんですよね。

たった3ヶ月前です。

 

 

 

さっきちらっと内容を読んでみたんですが、アメリカ全土で感染者4000人、死者70人も出た!って書いていました。

 

 

 

今日付(6/16)の情報だとアメリカ全土ではのべ感染者が218万人、死者が12万人くらいになってます。

私が住んでいる州だけでも感染者はのべ6万人、死者は2500人くらい。

ここ数日は新規の感染者数がまた増えてきており、毎日、感染者が800人から1000人くらい出ています。

数人クラスターが出ると大騒ぎの日本との温度差にちょっとびっくりしつつも、アメリカではこの現状でもちょっとずつ通常通りの生活に戻そうと動きが出てきています(しかも街を歩く人のほとんどはマスクなんてしてません)。

 

 

 

アメリカに暮らして感じているのは、このままだと経済が回らなくて失業者もどんどん増えてきているんで、持病持ちと高齢者が死ぬ分にはしょうがないっていう判断なのかなって。

ニューヨークの新規感染者は1000人以下で落ち着いている(1000人以下で落ち着いているってのも変な話なんですが)んですが、テキサス、カルフォルニア、フロリダ、アリゾナなんかはまた感染者が増えてきており、第2波が来ているのかなって感じがしています(もしくはまだ1波が続いているだけとか・・・)。

 

 

 

私が所属している研究室も先週の月曜から仕事が再開になりました。

とりあえず自分のオフィス以外を出歩くときはマスク着用で、6フィート(2m)離れるのが難しいようであればフェイスガードをするようになっています。

 

 

 

 

 

 

3月下旬より2ヶ月程度実験が滞っていたこともあって、さっそく大型動物の実験がてんこもり。

今週も月曜から水曜までの3日間は毎日ブタさんの実験がはいっており、4〜5時間程度の手術をしています。

 

 

 

コロナはコロナで悩ましいことなんですが、それと同時に黒人の人権問題も勃発中。

ミネソタ州で黒人男性が白人警察官に首を膝で押さえつけられたあとで死亡した事件を受け、アメリカのあちこちで大規模な抗議活動が起きていました。

私が住んでいる州でも大きな抗議活動が行われ、建物が壊されたり物が盗まれたりする騒ぎが起こっています。

こないだなんかはファストフード店が燃やされていました。

 

 

これに関してはいろいろ意見があるかもしれませんが、はっきりしているのはアメリカ社会における黒人、とりわけ黒人男性の境遇問題が大きいと思います。

アメリカに限らず世界各地で差別はあると思いますが、アメリカの黒人男性においては「自分を命の危険から守ってくれるはずの警察官から、大したことをしていないのに殺されるかもしれない」という危険がつきまうという現実があります(ただまったく何もしていない人が殺されているわけでないので、警察官も警察官で命がけの勤務というややこしさがあります)。

アジア人差別もそこそこあると聞きますが、だからといって警察官から殺されるかもと思いながら生活をすることはまずないでしょう。

 

 

 

黒人のお母さんは、息子が生まれると注意しないといけない行動を子供の頃から教え込むという話を聞いたことがあります。

そして、この境遇は1862年に奴隷解放宣言がされてから158年経った今も大きく変わっていないという事実もこの暴動騒ぎに影響しているのかもしれません。

 

 

 

だからといって暴動・略奪行為が許容されることは決してないんですが、日本人が思っているより問題の真相は根深いものがありそうです(ちなみにこういった暴動・略奪行為を行なっているのは黒人だけではなく、多くはないですがいろいろな人種の人も参加しています。アンティファという過激派グループの存在も取り沙汰されてますしね)。

このTweetにある動画を見るとちょっと雰囲気が伝わるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

白人もこの問題に声を上げようということで、私の通勤路では、「Blak Lives Matter(黒人の命は大切だ)」と書かれたプラカードをもった白人たちが沿道に並び平和的抗議活動をする動きもあります。

ちなみにこういった活動を応援してるよ、とか、その意見に賛成しているよってことを知らせる行為として、車でそばを通り過ぎるときに短くクラクションを何回か鳴らすというのが一般的なようです。

 

 

 

基本的には「All Lives Matter(全ての命は大切)」なんですが、アメリカにおける黒人問題はかなり特殊ということを理解してもらえるといいのかなと思いました。

ちなみに私はアメリカきて5年になりますが、その5年間だけでも「Black Lives Matter」を掲げる抗議活動は何回も見てきましたが、結局はいつも通りの世界にもどっちゃうんですよね・・・

今回はどうなることやら。