
私が所属している研究室(ラボ)には、大学院生が5人いる。
みな、biomedical engineering(生体医工学)を専攻しており基本的に優秀だ。
生体医工学とは、「医学に工学技術を取り入れて、生命現象を明らかにするとともに、診断や治療に有効な手段を提供する」、比較的新しい専門分野です。
専門分野や入学した大学院によって、多少違うようですが、大学院に入学すると自分の専門分野に関連ある講義を受講して必要な単位(クレジット)を取得していきます。1年目の終わりから2年目にかけてQuarifying Examといって、自分が専門とする分野に関連する教授を3人選び、その先生たちに自分が大学院生として適性があるのか口頭試問を受けて審査してもらいます。それにパスすると、3年目くらいにthesis proposalといって、自分の研究テーマとその実験計画などについて外部の教授なども招待しプレゼンテーションを行います。そして研究を数年継続し、論文化できそうな実験結果がでたところでThesis defenseといって自分の研究結果をthesis proposalのときに集めたメンバーに再度プレゼンテーションを行い、研究内容の評価(質問攻め)してもらい、それをパスすると晴れて博士号(PhD)の称号がもらえます。
要はむっちゃ大変です。
うちには4年目が1人、3年目が1人、2年目が1人、そして1年目が2人います。
それぞれ個性があって面白いですが、その中の1人に困ったちゃんがいます。
彼は今2年目ですが、なかなかうまいように実験が進まない。そしてそれに対して言い訳ばかり。
とうとうボスも疲れ果ててきて、自分に彼のメンター(実験だけでなく人生の先輩としての指導者のようなもの)になってくれと頼んできた。
彼は優秀なはずなんですが、もっている知識の全てを言い訳するのに使ってる感じです。
悪い人間じゃないんですけど、不平・不満が多い。
文化の違いなのか、世代のギャップなのか。
将来は心臓外科医になりたいみたいなんですが、そんなキャラで将来大丈夫かな?と思ってしまいます。