昨日、開心術(心臓の手術)があり、泊り込みで術後管理をしています。

大学のときは、ICUに入ると専属のスタッフ(麻酔科の先生)が管理をしていたので、よっぽど患者さんの状態が悪くない限りは泊り込むことはありませんでした。

心臓の手術ってだいたいは人工呼吸器をつけたた手術を終了します。
ICUにはいったあと全身の状態が落ち着いたのをみて、麻酔を覚まし人工呼吸器をはずす準備が始まります。
だからあの心臓外科ドラマみたいに手術室で抜管(人工呼吸がはずれて口の管が抜けること)し点滴1本で手術室から登場ってことは基本的にありません。
(あんまりTVみる時間なくて、2回くらいしかみたことないんですけど・・・。)

心臓の術後管理っていろいろと悩むこと多いんですよね。

手術時間が短くて、出血も少なくて、心臓の機能も悪くなくて、肺の機能も悪くない。
そして不整脈もぜんぜんでません!
・・・なんて人の術後管理はすごく心休まります。

でもだいたいの人はひとくせふたくせは持ってるもの。

脱水になってないか、逆に水分が多すぎはしないか。
心臓の機能は大丈夫かなぁ。
呼吸器のサポートはどのタイミングで下げていこうか。
ドレーンからの排液の量は大丈夫か。
おしっこはでてるかなぁ。
麻酔はさめたか。
脳梗塞を起こしてないか。

などなど、悩むことはつきません。
少しでも状態が悪くなっているような気がするとさらに悩みは増えていきます。


ただ人間って結構すごいもんです。
薬をちょこちょこいじらずにじっ~と状態を見ていると自然に元気になってくるんです。
体が順応していくんでしょうね。

下がっていた血圧が落ち着いたり。
乱れていた脈が落ち着いたり。
でなかったおしっこが出始めたり。
悪かった酸素の値が良くなったり。

もちろん、患者さんの状態を把握して、様子をみてていいのか、いろいろ調整が必要なのかを見極めないといけないんですけどね。

患者さんひとりひとり反応の仕方が違うので毎回勉強させられちゃいます。