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今日、診療所で入院中のおばぁちゃんが旅立った。
大正元年生まれの93歳。

ここには心不全がひどくなって入院となった。
まだ、夏になる前じゃなかったかなぁ?

食事もそこそこ食べれるようになり、点滴もやめれそうなとこまで持ちなおした時期もあった。

冬が近づくにつれて、再び体調を崩していった。
心不全の悪化、誤嚥などあったんだろう。

今回、自分が島にきた1月1日には、意識もうろうとしていて会話もできない状態であった。
心不全の悪化による呼吸不全が重なり、いわゆる危篤に近い状態。
呼吸不全に伴い二酸化炭素がたまってきているのだろう。
眠ったような状態に近く、きつくなさそうなのがせめてもの救いに感じた。

この人には、娘が4人いる。
長女が一人、つきっきりで看病していた。


昨日の昼より、脈が乱れるようになった。


今日も脈の乱れは変わらない。
ただ、今日はいつもより、おばぁちゃんの反応がいい。
「大丈夫ですか?」との問いかけに、薄く目を開け「うん」とうなずいた。

危篤状態という連絡により、他の3人の娘も遠方から駆けつけた。
「いつまで、こっちにいると?」と会話をしたらしい。
ここ数日の中では、一番しっかりしてたのではないだろうか?


そして最後のときが静かに訪れた。


18:00。
モニターの波形が小刻みに振れたあと平らになった。

遠方からきた娘たちは、自分の母親が死んだことを受容できない様子。
今までの経過を知らないだろうし、さっきしゃべったのだからしょうがないかもしれない。

見よう見まねで、心臓マッサージをし、人工呼吸を始めた。
「だって、お母さん、まだあったかいよぉ!!」
「まだ、眠っちゃダメだよぉ!!」

自分にできることは死を受け入れられる時間がくるまでそばで見守ることだけ。



眠るような静かな死でした。
キリスト教徒だったようで、家族は手にロザリオを持たせていた。
病院での最後。
こんな最後もいいなぁと感じた。

きっと、娘たちが集まるのを待っていたんだろうなぁ。
そんな感じのする最後でした。