秋田大学医学部付属病院で昨年秋、腫瘍性疾患の治療で入院していた女性患者(当時19)が抗がん剤を過剰投与されて死亡した事故で、秋田署は24日午前、同病院の男性研修医でこの女性患者の主治医(30を業務上過失致死の疑いで秋田地検に書類送致した。

調べでは、研修医は昨年9月12日、抗がん剤「エンドキサン」を女性に投与するよう看護師に治療スケジュール表で指示した際、投与回数の表記を誤り、看護師に規定の2倍量を投与させ、副作用で女性を死亡させた疑い。

同病院の調査によると、エンドキサンは規定量が1日2・9グラムで、研修医は規定量を2日間投与するよう指示するため、本来は「2・9×2days」と書くべきところを、誤って「2・9×2」とスケジュール表に記入し、これを見た看護師が1日2回投与と判断し、5・8グラムを2日間にわたって患者に投与した。

女性は投与終了の3日後に腎機能低下や心嚢(しんのう)液貯留などの副作用が表れて容体が急変、一時回復したものの、5日後に心不全で死亡した。



なくならない医療ミスの代表格。
「処方ミス」
この抗がん剤の過量投与によってなくなった方は全国に何人いるんだろう?
各病院でいろんな対策がとられているはずなのに・・・。

癌と戦っていくだけでも大変な苦労があるのに、薬の誤投与で命を落とすことは不幸すぎる。


自分の心臓血管外科という領域は不思議なことに「癌の患者さん」はまずいない。
心臓とはそういうところ。
血液の流れが速いからなのか、原因は自分もよく知りません(ごく稀な癌として心臓肉腫ってのはありますけどね)。
抗がん剤を使う機会は皆無に近いけど、その代わり血圧や脈を調節する劇薬はてんこもり。

処方ミス・投薬ミス・・・あってはならないミスの一つ。
でも、なかなかなくならないミスの一つ。