昨日の夜くらいから酸素化(体内の酸素の濃度)が改善してきた。
今までの経過を考えると、普通はありえない話。

FiO290%でみていたが、今日は65%まで下げることができた。
これって奇跡?
何にしてもうれしい話♪
こっちのやる気にも火がついた。

酸素の値は、指につけて測る「サチュレーションモニター」という機械でみている。
SpO2という値でみていくけど、90%前後が精一杯だった値が96-98%とあがっていた。
(普通の人は普通に息してて97-100%くらいあります)

酸素分圧を見たくなって、なんとなく採血をしてみた。
pO2:70前後。
この人にとっては上等な値。
pCO2:77。
高すぎ!!
上手く呼吸できてないと、体内のCO2が出せなくて血中の濃度があがってしまう。
普通の人は40前後。
60を超えると意識がぼぉっとなったりする。
100前後の数値になるとほとんどの人は死んでいる。

あわてて人工呼吸器の換気の回数を上げた。

採血をしていなかったらどんどんCO2が溜まって、今日にでもなくなってたかもしれない。
そして、今までの経過を考えて、誰もが寿命がきたんだなって納得して終わっていただろう。
「まだ生きたい」
そんな患者さんの声が聞こえた気がした。

肺のほうは、奇跡の改善をみている。

でも血圧が低い。
そして、そのせいでおしっこもでない。
なんとか血圧を維持して、おしっこだしてあげて、このまま肺がもってくれれば・・・。
なんか奇跡がおきそうな気がする。


今日はこれから外の病院の当直に行かないといけない。
できたら、今晩は患者さんのそばについていたかった。
明日もまた会えることを信じて行ってきます。