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基本的には自覚症状がほとんどでない病気。
気づかない間にどんどん成長し、破裂して初めて発見されるという症例もある恐い病気。

動脈硬化がすすんで、血管の壁がもろくなったところが紡錘状にはれてくる。
それが腹部大動脈瘤。

だいたい太ったおじさんがなる病気であるため、自分で気づくことはめったにない。
こぶのせいで腰痛がでることもあるが、太った人はだいたい腰痛もちなんで気がつかない。
やせた人だったら、おなかを触ると拍動するこぶを触れて発見しちゃうこともある。

ほとんどが、健診か違う病気でお腹のエコーかCTをとったときに偶然発見される。

だいたい5cmを超えてくると、破裂の危険性が高くなるので手術を勧める。
手術の合併症を考慮しても、手術したほうが長生きできるから。

破裂すると50%以上の死亡率がある。
当然、ほっとくと早いときは数時間のうち、遅くとも数日中に亡くなる。

腹痛を訴える人で、血圧が低いなんて通報があると「あっ、腹部大動脈瘤の破裂かなぁ」って思う。
そして緊急手術だぁとこっちの血圧も低くなる。

腹部大動脈瘤はAAA(スリーエーorトリプルエー)と略する。
そして破裂は英語でrupture(ラプチャー)。
「AAAのruptureが来るよ」って話を聞くと、みんなのテンションが下がる。
だって死亡率半々の手術だから。
たっぷりの輸血を準備して、気合をいれて手術に望みます。
「きっと、生きて手術室でてこようね」って誓いながら。

血圧の高い人、すんごい肥満の人、腰痛がある人、お腹にこぶがふれる人。
ちゃんと健診をうけて、エコーもしくはCTとって下さいね。
破裂したら大変なことになりますよ。